日本語の面白い語源・由来(ほ-⑦)ポニーテール・坊主・ほくそ笑む・ポシャる・盆暗・本命・盆

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ポニーテール

日本語の語源には面白いものがたくさんあります。

前に「国語辞典を読む楽しみ」という記事を書きましたが、語源を知ることは日本語を深く知る手掛かりにもなりますので、ぜひ気楽に楽しんでお読みください。

以前にも散発的に「日本語の面白い語源・由来」の記事をいくつか書きましたが、検索の便宜も考えて前回に引き続き、「50音順」にシリーズで、面白い言葉の意味と語源が何かをご紹介したいと思います。季語のある言葉については、例句もご紹介します。

1.ポニーテール/ponytail

北川景子・ポニーテールポニーテール

キュートポニーのオードリー・ヘップバーンやクールポニーのグレース・ケリーなど往年の女優には「ポニーテール」の似合う女性がたくさんいました。

オードリー・ヘプバーングレース・ケリー

ポニーテール」とは、「髪を後頭部の高い位置に束ねて垂らす髪型」です。主に女性の髪型。

ポニーテールは、英語「ponytail」からの外来語です。
垂らした毛先が仔馬のポニーのしっぽ(tail)のようになることから、この名があります。

1995年、日本ポニーテール協会が「織姫はポニーテールだった」「ゆかたに似合う」などの曖昧な理由から、7月7日を「ポニーテールの日」と定めています。

2.坊主(ぼうず)

坊主

坊主」とは、「僧侶。頭に毛がないこと(人)。男の子に親しみを込めて、またはぞんざいに呼ぶ語。釣りで一匹も釣れないこと。餌が無くなること」です。房主。

「坊」は奈良時代・平安時代の都城制で区画された一部のことで、四面を大路に囲まれた一画をいった語です。

平安京で四町四方を「坊」と称したのも、この「坊」に由来します。
のちに、「坊」は大寺院に所属する小さな寺院をさすようになり、寺院内の一坊の主人・寺房の住職を「坊主」というようになり、室町時代以降、「一坊の主人」の意味が転じて、一般僧侶の俗称となりました。

頭に毛がない人を「坊主」と呼ぶのは、僧の剃髪した頭と関連付けたもので、頭を丸めることを「坊主刈り」とも言います。男の子を呼ぶのは、剃髪する習慣があったことに由来します。

釣りで一匹も釣れないことを「坊主」というのは、百人一首の「坊主めくり」で、僧の札をめくった者は持ち札を全部場に出し無くしてしまうことからとする説があります。

しかし、一匹も釣れないことを「おでこ」とも言うことから、餌が無くなることを毛が無いことにたとえたとも考えられます。

3.ほくそ笑む(ほくそえむ)

ほくそ笑む

ほくそ笑む」とは、「物事が思い通りになり、一人ひそかに笑う」ことです。

ほくそ笑むの「ほくそ」は、「北叟(ほくそう)」に由来します。
北叟とは、古く中国で北方の砦に住むとされた老人 塞翁のことで、北叟が喜ぶときにも憂うときにも少し笑ったという故事から、「ほくそう笑む」が転じて「ほくそ笑む」になりました。

室町時代の『源平盛衰記』にも、「ほくそえむ」や「ほくそわらふ」の例が見られます。

4.ポシャる

ポシャる

ポシャる」とは、「計画などが途中で駄目になることをいう俗語」です。

ポシャるは、「帽子」を意味するフランス語「シャッポ」の倒語「ポシャ」を動詞化した語といわれます。

降参することを「シャッポを脱ぐ」「シャッポだ」と言うことから、「駄目になる」「失敗する」ことを「ポシャる」と言うようになったのでしょう。

最近では「ぽしゃる」とひらがな表記されることも多いですが、古い例はすべて「ポシャ」がカタカナ表記となっているため、「シャッポ」の倒語説は十分に考えられます。

また、「ポシャ」は「ぺしゃんこ」の「ぺしゃ」に近く、駄目になったことを表すのに向いた響きであったことも、「ポシャる」の語の成立に影響したかもしれません。

5.盆暗(ぼんくら)

ぼんくら

ぼんくら」とは、「頭の働きが鈍く、物事の見通しが利かないさまや人」のことです。

ぼんくらは、盆の上での勝負に対する目利きが暗いことから、勝負によく負ける人を賭博用語で「盆暗」と呼んだことが語源とされます。

幼児を意味する「坊」が変化した「ぼん」に、「盆」の字が当てられたとする説もあります。
しかし、「くら(暗)」が何を指していたか不明です。

その他、お盆の暑い頃に蔵の土を塗ると乾きが均等にならないため、お盆に造られた蔵を「盆蔵(ぼんくら)」と言いったことに由来する説もあります。
しかし、漢字に「盆蔵」が使われた例が見られないことや、「蔵」は「くら」と読む漢字であるにも関わらず、「暗」の字が使われるようになった経緯が定かでなく、不自然な説です。

6.本命(ほんめい)

本命

本命」とは、「競馬や競輪などで一着になると予想されている馬や選手。有力視されている人。最も望んでいる対象。その人にとっての第一候補」のことです。

本命は「命」を呉音読みした「ほんみょう」が本来の読み方で、陰陽道で生まれた年により決められている特定の星、生まれた干支を指す言葉でした。

本命
重要なことを決めるときは本命によって決め、自分の本命を大切にして本命星(ほんみょうしょう)として祭られました。

やがて、競馬の予想に用いられるようになり、さらに転じて、最有力とみられている人や、第一候補を意味するようになりました。

7.盆(ぼん)

盆

」とは、「飲食物などを乗せて運ぶ、ふちが浅く平たい器」です。

盆は、元々、平たい形状のもの全般を指す言葉でした。
しかし、鉢や食器などを指して「盆」と言うことが多くなったため、一般には器の「お盆」を指すようになりました。

この物以外で、「盆」が鉢を指す言葉には「盆栽」、平たい形状をあらわす言葉には「盆地」があります。