「夢のセカンドハウス(別荘)」は「老後破綻」を招きかねないという現実

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セカンドハウス

バブル華やかなりしころ、「別荘ブーム」というものがありました。国内の保養地だけでなく、ハワイなどの海外のコンドミニアムやヴィラなどの別荘購入も人気でした。

しかしバブル崩壊後は急激に値下がりするとともに、人気がなくなり「別荘ブーム」は終息しました。

1.定年後にセカンドハウスを購入する夢

ただ、最近このような「セカンドハウス(別荘)」が安値になっていることから、定年前後の人々の間にセカンドハウス購入の動きがあるという話を聞きました。

人生の楽園」ではありませんが、かつての憧れであった「別荘」が手軽に手に入るようになったことで、老後を別荘で優雅にゆったりと過ごそうと考える人が増えたとしても不思議ではありません。

2.老後破綻を招きかねない現実

次のような理由で、長く持つほど貧乏になる「負動産」、「所有しているだけで金食い虫」になりかねず、最悪の場合「老後破綻」を招く恐れもあるのが現実です。

セカンドハウス購入を検討されている中高年の方は、くれぐれも慎重にされることをお勧めします。

(1)維持費が相当必要になる

物件価格が名義変更手数料や仲介手数料を含めても500万円程度と安値でも、管理費・修繕積立金・借地料・上下水道基本料・ケーブルテレビ視聴料などで年間30万円程度の維持費がかかります。

(2)利用できる期間が限られている

別荘地は、熱海のような温暖な土地なら別ですが、軽井沢、信州や八ヶ岳などでは冬場はもちろん秋から早春にかけても使えず、利用する期間は夏場に限られています。定住するつもりなら別ですが、冬場のセカンドハウスでの生活は、都会暮らしの長かった人には苦痛でしょう。

しかも、避暑に行くにしても、いつも同じ場所では飽きてしまいます。

(3)10年に1回程度の大規模修繕が必要

10年に一度程度は「大規模修繕」が必要で、100万円程度かかります。

(4)転売できる見込みが少ない

このように購入後の費用がばかにならず、利用可能期間の少ない「コストパフォーマンスの悪いセカンドハウス」は、転売できる見込みは少ないというのが現実です。

温暖な熱海の別荘地ですら、「タダ同然で売りに出しても、全然買い手が付かない」という話も聞きます。

バブル時代に流行となった「リゾート会員権」と変わりない惨状です。