前に「マインドフルネス瞑想法」を紹介する記事を書きましたが、先日書店をぶらりと訪れた時、これとちょっと似た言葉で今まで聞いたことのない「ファクトフルネス」という本のタイトルが目に飛び込んできました。
「FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」という本で、面白そうだと思って読んでみました。
内容が濃く参考になる点が多い本なので、今回ご紹介します。
2019年1月発売ですが、現在世界で300万部(日本で100万部)を超えるベストセラーになっているそうです。
1.「ファクトフルネス」とは
この本の著者は3人ですが、主著者であるハンス・ロスリングはスウェーデン出身の医師で公衆衛生学者でもあります。残り二人の著者はハンス・ロスリングの息子夫婦です。
「ファクトフルネス」とは、「事実に基づく世界の見方」「思い込みを乗り越え、世界を正しく見る習慣」のことです。
たとえば以前発展途上国(あるいは後進国)と呼ばれていた貧しい国々の多くは、今や多くの変革を遂げて豊かになりつつあります。しかし多くの先進国の人々の意識はアップデートされないままで、今でも「人々が飢餓と隣り合わせの極貧生活に喘いでいる」と思い込んでいます。つまり、データなどの事実(ファクト)に目を向けず思い込みに囚われているわけです。
このような思い込みが起きるのは「10の本能による錯覚が原因」だと本書は指摘しています。
「10の本能」とは次のようなものです。
①分断本能:「世界は分断されている」という思い込み
②ネガティブ本能:「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
③直線本能:「世界の人口はひたすら増え続けている」という思い込み
④恐怖本能:「危険でないことを恐ろしいと考えてしまう」思い込み
⑤過大視本能:「目の前の数字が一番重要だ」という思い込み
⑥パターン化本能:「一つの例が全てにあてはまる」という思い込み
⑦宿命本能:「全てはあらかじめ決まっている」という思い込み
⑧単純化本能:「世界は一つの切り口で理解できる」という思い込み
⑨犯人探し本能:「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
⑩焦り本能:「今すぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み
2.我々は多くの思い込みに囚われている
我々は知らず知らずのうちに、常識・固定観念・先入観・偏見など多くの思い込みに囚われています。
そしてまた、マスメディアの報道や韓国・中国などのデマやプロパガンダによって、洗脳され、誤って信じ込んでいる「事実」も多くあります。
たとえば朝日新聞の虚偽報道が発端となった「従軍慰安婦問題」や「元徴用工問題」などがそうです。
また戦後GHQが、日本人を骨抜きにして二度と立ち上がれないようにするために意図的に行った「日本人洗脳プログラム」である「WGIP」は、今でもマスコミ報道や日本人の意識に浸透しています。
3.事実を直視して自分の頭で考えることが大切
今も昔も「世の中には嘘が多い」ですし、「嘘も百回つけば真実になる」というプロパガンダも横行しているのが現実です。
テレビや新聞などの旧来のマスコミのほかに、最近はインターネットやSNS上に多くの情報が氾濫しています。それらの玉石混淆の雑多な情報に惑わされることなく、きちんと事実に基づいて自分の頭で考えることが何よりも大切だと思います。
4.「ファクトフルネス」のAmazonでの内容紹介
ご参考までに「Amazonの内容紹介」を引用します。
世界で100万部の大ベストセラー!40ヵ国で発行予定の話題作、待望の日本上陸
「名作中の名作。世界を正しく見るために欠かせない一冊だ」(ビル・ゲイツ)
「思い込みではなく、事実をもとに行動すれば、人類はもっと前に進める。そんな希望を抱かせる本」(バラク・オバマ元アメリカ大統領)
特にビル・ゲイツは、2018年にアメリカの大学を卒業した学生のうち、希望者全員にこの本をプレゼントしたほど。
賢い人ほど、世界についてとんでもない勘違いをしている
教育、貧困、環境、エネルギー、医療、人口問題などをテーマに、世界の正しい見方をわかりやすく紹介
皆さんもぜひ一度読んでみてください。