由美かおるさんと言えば、我々団塊世代には、テレビドラマ「水戸黄門」でのかげろうお銀の入浴シーンや、蚊取り線香「アース渦巻」の宣伝看板が懐かしく思い出されます。
また、若い頃と変わらない美しいプロポーションとともに、今年73歳とは思えない可愛らしさと若々しさを感じます。
そこで今回は、由美かおるさんのプロフィールと、その若さの秘訣についてご紹介したいと思います。
1.由美かおるとは
由美かおる(ゆみ かおる)(1950年11月12日~ )は、京都市出身の女優・歌手です。本名:西辻由美子(にしつじ ゆみこ)。私立梅花高校中退。(株)Made Born Japanと業務提携。
京都府京都市生まれで、6歳から兵庫県川西市で育ちました。血液型B型。身長157cm。体重44kg。スリーサイズはB86cm W58cm H86cm。本人によると、スリーサイズはデビュー当時(15歳)から現在までほぼ変わっていないそうです。
1962年、小学6年生の時に「西野バレエ団」へ入団し、1965年『サンデー志ん朝』、1966年『11PM』に出演、抜群のプロポーションと愛らしい風貌と網タイツ姿で人気を集めました。
1967年、音楽番組『レ・ガールズ』(日本テレビ)で、金井克子や奈美悦子らと共演し、ミニスカート姿でマリリン・モンローのレパートリー等を歌って踊るシーンが話題を呼びました。
歌手としては、1967年からのクラウンレコードを皮切りに、フィリップス・レコード、ミノルフォン、コロムビア・レコードと転籍する中で、『レモンとメロン』『炎の女』『しなの川』『別れる前に』『ちぎれ雲』などを発表しました。
2019年のインストアライブをきっかけに歌手活動を再開し、不定期ですが、ジャズコンサートを開催しています。
女優としては、1966年に映画『夜のバラを消せ』でデビュー。1973年の映画『同棲時代-今日子と次郎-』で初ヌードを披露、同年には映画『しなの川』にも出演、美しい和服姿と大胆なオールヌード、処女喪失シーンが話題となりました。
1974年の『ノストラダムスの大予言』『エスパイ』、1976年の『超高層ホテル殺人事件』でもヌードを披露しています。
同年東映の大ヒット映画「トラック野郎シリーズ」4作目『トラック野郎・天下御免』のマドンナ役で出演、同時に『夜のひとりごと』が挿入歌として使用されました。
1986年から、人気時代劇『水戸黄門』に「かげろうお銀」役でレギュラー出演しました。なお、同シリーズには、「かげろうお銀」役以前から何度もゲスト出演をしていました。
番組の中で披露される由美の入浴シーンは名物となりました。
2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊(1926年~2020年)が由美の大ファンで知られるほか、衆議院議員の渡部恒三(1932年~2020年)も大ファンで、渡部が民主党国対委員長就任時にプレゼントを贈りました。『日本沈没』『エスパイ』の原作者である小松左京(1931年~2011)も彼女のファンでした。
『水戸黄門第41部』(2010年4月12日放送開始)をもって、同ドラマのレギュラー出演を降板することを正式に発表しました。
2019年3月27日に37年振りとなるニューアルバム『Jewel Box』を発売、キャリア初のインストアライブを開催し、アコーディオンでの弾き語りも披露しました。
2022年2月、59年間在籍した西野バレエ団を退団した。
2023年4月に東京都港区の観光大使に任命されました。
近著に『身体の内側から緩めて Y字バランス 奇跡のメソッド』(KADOKAWA)があります。
2.由美かおるの若さの秘訣
彼女は、10月9日放送のBS12 トゥエルビのトークバラエティ『鶴瓶ちゃんとサワコちゃん~昭和の大先輩とおかしな2人~』にゲスト出演しました。
同番組では、芸能界でも大御所クラスの笑福亭鶴瓶(芸歴52年)と阿川佐和子(芸歴40年)がMCを担当。そして、そんな2人を「鶴瓶ちゃん」「サワコちゃん」と呼ぶような昭和の大先輩をゲストに迎えます。
記念すべき初回放送のゲストは、その色気で昭和の国民を魅了した由美かおるでした。まずは芸能界に入るきっかけとなった西野バレエ団の話から。警察官だった父や、宮大工だった祖父、叔父で作家の横溝正史など、家族や親戚の話を交えて語りました。
さらに、15歳で出演した深夜番組『11PM』出演後の大反響や、石原裕次郎との共演、そして入浴シーンが有名な『水戸黄門』出演時の秘話も披露し、番組の後半には、由美オススメの呼吸法を伝授しました。
(1)西野式呼吸法
前記の通り、現在もデビュー当時と変わらぬ体型を維持しています。彼女は、「仕事で決まった時間に食事ができない中で若さを保ちつつ健康でいられるのは呼吸法のおかげ」と話しています。
毎朝、ブリージング(呼吸法)と合わせてストレッチも行っており、本人によると72歳の現在でもY字バランスができるそうです。
日常生活では食事制限などはしておらず、好きなものを好きなだけ食べており、特に米が大好きだそうです。
また、西野バレエ団退団後に「みんなにも健康で美しくなってほしい」との思いから、美と健康をテーマにした「由美かおるのブリージング(呼吸法)レッスン」を始めました。このブリージングは上記呼吸法を高齢者にも無理なくできるようアレンジしたものを用いており、介護施設などで伝える活動をしています。
余談ですが、私も自己流で深く静かに呼吸する呼吸法を実践しています。
(2)合気道
彼女は「水戸黄門」でのかげろうお銀の印象が強いですが、合気道四段の猛者でもあり、本人は後に「お銀役では合気道とバレエの経験が役に立った」と回想しています。このため本作では、華麗なアクションでお茶の間を楽しませるアクション女優としての一面もありました。
(3)食事はしっかり食べてしっかり動く
「もちろん、皆さんが召し上がるものを普通に食べています」
「それでも、太らないのは食べた分、しっかりと体を動かし、カロリーを消費しているからでしょう」
余談ですが、私もストレッチ体操・スクワットや散歩・サイクリングなどで体を動かすと、血液の巡りが良くなり、頭の働きも良くなることを実感しています。
好き嫌いもなく、コロナ禍前は外食も多かったそうです。
「肉も魚もいただきますが、特にその時季にしか食べられない旬のものが好きです。それと、白いご飯! ご飯粒をかみしめたときのあの甘み、本当においしいです」
食事のルーティンとして、朝食はしっかり摂るそうです。
「鮭などの焼き魚に焼きのり、梅干し、卵焼き、サラダ、ヨーグルトに果物。そして、ご飯とともに必ず食べるのが、具だくさんのみそ汁です。
具は、お豆腐にお揚げ、長ねぎ、えのきたけ、まいたけ、干ししいたけ(戻し汁も加えて)、玉ねぎ、旬の野菜など、とにかくたっぷり。まずこのみそ汁をお腹に入れてから、朝食の始まりです」
お昼は軽く済ませ、夜は野菜の煮物など和食が中心だそうです。
「品数をたくさん並べます。ひとりで作るのは大変なので、友人と作ったり、お裾分けをいただいたり」
甘いものも好きで、『水戸黄門』(TBS系)時代、差し入れのおはぎを一度に6個食べたこともあるそうです。「さすがに翌日は、顔がふっくらしていましたね(笑い)」
(4)楽しみながらチャレンジして若さを保つ
「リラックスしながら、楽しみながら、何でもいいから自分で楽しさを見つけることが大切ですね。つまらないと思ったら一生つまらないですから。何にもできなくなっちゃう。やっぱり絶えずチャレンジ精神を持ち続けるということが長く生きていく上にはとっても大切なことだと思います」
洋服は主に、若い女性が行くような洋服屋(ユニクロ、「ZARA」(ザラ)、「H&M」等)で買っているそうです。
また立地的に所属事務所が渋谷の近くにあるため、週に1度、渋谷109に通いギャルファッションにチャレンジしているそうです。
3.西野式呼吸法の詳しい内容
自由に食べてもスリムさを保てる秘訣は、39年続けている呼吸法に尽きるそうです。
その呼吸法とは、西野バレエ団の創設者の西野皓三氏が創始した「西野流呼吸法」のことです。
深い呼吸を全身に行き渡らせ、細胞の活性化を促すもので、由美は創始当初からその極意を学ぶ一番弟子の1人です。
「毎朝、西野流呼吸法の基本である『足芯呼吸』をはじめ、いくつかの動きで体を緩めていきます。20分ほどで体はぽかぽか。内臓から血管まで、内側から再生されていくような感覚になり、胃腸もすっきりします」
「足芯呼吸」とは、足芯(足裏)、丹田(下腹部)、百会(頭頂)を通る経路を意識しながら、全身に働きかける呼吸です。
「自分の体を樹木だと思ってください。根っこからすーっと水を吸い上げるイメージで息を吸い、葉っぱ(手先)まで満たすように吸いきったら、次は根っこに向かって吐き下ろすというのが、一連の流れ、1回の呼吸を2分かけて行うのが理想です」
「足芯呼吸」は、足芯からひざ、太ももと足の中を通すイメージで鼻から息を吸う。丹田まで来たら肛門を軽く意識し、背骨を通り百会に達したら、軽く息を止める。そのまま顔、口、胸を通って丹田まで息を下ろし、足芯に向かって口から細く長く息を吐き下ろす。1回の呼吸を2分かけて行います。
「ストレスなどで呼吸が浅くなっている、すぐに息が苦しくなる方が多いんです。苦しくなる前に息継ぎをしても大丈夫」だそうです。
彼女も指導を行う東京・渋谷の『西野塾』には、小学生から90代まで性別問わず多くの人々が通っています。
「生徒さんの中には、医師や企業の経営者など、ストレスに晒される職業のかたも多いです。仕事で疲れたときにやってみてください、効率が上がりますよ」
体が硬いと筋肉が緊張し、よりストレスを受けやすく、けがのもとにもなります。呼吸法を会得すれば、バレエの“Y字バランス”を軽々とこなす、彼女のような柔軟性を手に入れることも可能だということです。
「細胞レベルに働きかけるので、アンチエイジング効果もあります。私の場合、お肌の潤いや、髪の毛のハリも衰えていません。それに、いまだに老眼鏡いらず。新聞の小さい文字も裸眼で読めます」
「いつでもどこでも、体ひとつでできるのも魅力。ゆったりと行うことが重要です。満腹時は避けて、目覚めたときや、寝る前のちょっとしたすき間時間にでも、気軽に始めてみてください。質のよい呼吸は、精神的な効果も大きいですよ」
「人前で話すことが苦手だったのですが、呼吸法を学んでからは自分に自信がつき、多少のプレッシャーには動じなくなりました。
コロナ禍のいま、ストレスを抱えているかたは多いと思います。食べることでイライラを発散する方法もありますが、私は、呼吸法をすることで気分が切り替わります。エネルギーの循環がよくなるので、チャレンジ精神がわくようになります」
4.由美かおるの懐かしい写真