「女子ゴルフ・リゾートトラスト・レディース・最終日」(1日、グランディ鳴門GC36=パー72)、 首位タイからスタートしたプロ2年目稲垣那奈子(24)=三菱電機=が2バーディー、3ボギーの73で回り、通算7アンダーでプロ初優勝を果たしました。
1打落として迎えた12番パー3では右のカラーからパターを使って見事カップインさせ、この時点で通算8アンダーの単独トップに立ちました。
2打差リードで迎えた痺れる18番はティーショットをフェアウエーに置き、2打目ピン手前、段の下に。約13メートルのバーディーパットをピン上2メートルに。そこから2パットのボギーとしましたが、1打差で逃げ切りました。
稲垣那奈子は、2023年3月に早大スポーツ科学部を卒業しました。早大出身の女子プロゴルファーとしてはレギュラーツアー優勝は初。2000年生まれのプラチナ世代(ミレニアム世代)としては6人目。
予選突破5度目、ツアーでの自己最高位は14位でトップ10入りさえなかった稲垣が、今季3人目の初優勝となりました。海外メジャーの全米女子オープンと同週で、有力選手が不在の今大会でチャンスを掴み取り、シンデレラストーリーを完結させました。
若い女子ゴルファーには世代ごとに、1998年生まれの「黄金世代」、1999年生まれの「はざま世代」、2000年生まれの「プラチナ世代(ミレニアム世代)」、2001年生まれの「新世紀世代(第三世代)」、などの呼び名があることはよく知られていますが、さらに若い世代がどんどん活躍するようになって、次々に新しい新世代の名前が誕生しています。
2002年生まれの岩井明愛・千怜が双子でツアー参戦し、史上初の双子での優勝を飾ったことで2002年度生まれは「ツインズ世代」と呼ばれています。他に桑木志帆・宮澤美咲などがいます。
2022年に優勝した川﨑春花や尾関彩美悠や2023年4月に初優勝した神谷そら、櫻井心那などの2003年度生まれは「ダイヤモンド世代」と呼ばれています。
また、まだ確定した名前ではありませんが、アマチュアで大活躍の馬場咲希の名前にちなんで、2005年度生まれには「馬場世代」という候補もあるそうです。
なお、この「世代」は、名前としてはまだ定着していませんので、仮に「馬場世代」としておきましたが、清本美波が大活躍して人気が急上昇すれば、「美・咲希(みさき)世代」となるかもしれません。
2020年の新型コロナウイルスの流行をきっかけに、ゴルフは「密にならずに楽しめるスポーツ」ということで人気になりました。ゴルフ練習場やゴルフ場で若い人たちの姿を見かける機会が明らかに増えました。その勢いは2022年もとどまることを知らず、むしろ加速しているように感じました。
かつては「オジサンのスポーツ」と言われ、若い世代には敬遠されていましたが、今はむしろ「オシャレなスポーツ」として若者たちや女性からも支持されています。最近の日本人の若手女子プロゴルファーの活躍もその一因ではないかと私は思います。
2019年8月4日、「黄金世代」と呼ばれる若手女子ゴルファーの一人の渋野日向子(当時20)が、「全英女子オープンゴルフ」に優勝しました。
これをきっかけに、日本の女子プロゴルフ界に宮里藍以来のフォローの風が再び吹き始めたようです。それまでは韓国勢に圧倒されっぱなしで、毎週のように韓国人選手に優勝をさらわれていましたが、2020年~21年からは明らかに日本人の女子プロゴルファーの活躍が目覚ましいものになってきました。
現在女子プロゴルフ界では、小祝さくら・渋野日向子・原英莉花・勝みなみ・新垣比菜・淺井咲希・河本結・大里桃子などの「黄金世代(1998年4月2日~1999年4月1日生まれ)」や古江彩佳・澁澤莉絵留・西村優菜・安田祐香・吉田優利などの「プラチナ世代(ミレニアム世代)(2000年4月2日~2001年4月1日生まれ)」と呼ばれる20代前半の選手が大活躍するようになって来ました。
さらにその下の世代の山下美夢有・笹生優花・西郷真央などの有望選手は「第三世代」あるいは「新世紀世代」(2001年4月2日~2002年4月1日生まれ)と呼ばれ始めています。
これについては「女子プロゴルフが再び面白い!黄金世代・プラチナ世代・新世紀世代が大活躍」「女子ゴルフ賞金ランキング争いは熾烈!シード権争いはメルセデスランキング。」という記事に詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。
しかし、黄金世代より上の世代や「はざま世代」も負けていません。
最近の女子プロゴルフ界は、「黄金世代」「プラチナ世代(ミレニアム世代)」「新世紀世代(第三世代)」の大活躍が注目されがちですが、「黄金世代」と「プラチナ世代(ミレニアム世代)」間に挟まれた「はざま世代」(1999年4月2日~2000年4月1日生まれ)の選手には、ツアー通算13勝で2021年に行われた東京オリンピックでは銀メダルを獲得した稲見萌寧や、ツアー2勝の菅沼菜々、鶴岡果恋、平岡瑠依など実力のある選手がいます。
さらに30代の「中堅世代」も負けてはいません。
今回は「プラチナ世代(ミレニアム世代)」として6人目の優勝を果たしたをご紹介したいと思います。
1.稲垣那奈子の超可愛い画像
2.稲垣那奈子とは
稲垣那奈子(いながき ななこ)(2000年8月24日~ )は、埼玉県川口市出身。早稲田大学スポーツ科学部卒。身長164cm。血液型B型。師匠は眞田雅彦。所属は三菱電機。
共立女子第二高でゴルフの腕を磨き、早稲田大学に進学しました。スポーツ健康科学を専攻し、卒業論文のテーマは『ゴルファーと腰痛の関連性』でした。
ドライバーの平均飛距離は240ヤード。得意クラブはロングアイアン。ベストスコアは64(東名GC)
好きな色は「ピンク」です。趣味は「音楽鑑賞 ドライブ」です。
(1)アマチュア時代の成績
両親の勧めで10歳からゴルフを始めました。
2018年に中国で行われた「アニカ・ソレンスタムインビテーショナル」で優勝しましたが、競争率の高いプロテストは受験せずにスポーツ科学部のある早稲田大学進学を選びました。
2021年「アジアパシフィック女子アマチュア選手権」で5位。
2021年「関東女子学生ゴルフ選手権」で優勝。
2022年「日本女子学生ゴルフ選手権」で3位。
2023年のプロテストに合格。
(2)プロ入り後
2025年「リゾートトラスト レディス」でツアー初優勝を飾りました。