1.通勤電車の中で被災
平成30年6月18日の午前7時58分・・・この日時を私は一生忘れることはないと思います。
この時、私は大阪へ向かうJRの通勤電車の中に座って、文庫本を読んでいました。
突然、「ドーン」という強い揺れを感じると同時に、電車は急停止(緊急停車)しました。
と同時に、たくさんの人々のスマホから、あの「緊急地震速報」の音が鳴り響きました。
私は、電車の中ではスマホの電源を切っているので、ほかの乗客の方たちの言葉に耳を傾けていました。
すると、「市役所の前が大変なことになっているらしい。」とか、「家の方はみんな大丈夫か?」と家族に安否を確認する人、さっそく会社に事態報告の連絡を入れる人などで、ざわつき始めました。
今回の地震の揺れは、ほんのわずかの時間で終わりましたので、それほどパニックにもならず、また大勢の人と一緒にいるためか、私は意外と冷静でいられました。
2.JRの対応は乗客への配慮に欠ける
しばらくして、車掌から「強い、地震の揺れを感知したため、列車を緊急停止しました。現在すべての列車が停止しております。本部からの指示を待っておりますので、今しばらくお待ちください。」というアナウンスがありました。
私も、スマホの電源を入れて、何回も妻に電話しようとしましたが、全く通じませんでした。
後で聞いた話では、地震発生後しばらくは、大阪市周辺への通話は極めてつながりにくい状態だったようです。
しかし、LINEはスムーズにつながったようで、電車内で通話していた人たちは、多分LINEで話していたのでしょう。
停車した地点が、吹田駅の百メートルくらい手前だったので、私は、すぐに最徐行運転で最寄りの吹田駅まで行き、いったん乗客全員を降ろすのではないかと楽観していました。
しかし2時間たっても、少しも状況は変わらず、一体いつこの電車から外に出られるのかと不安が募ってきました。
やがて、トイレの心配(小さい方も、大きい方も)も、現実味を帯びてきました。
乗客の中には、「早く降ろしてくれ!!」と叫んで、電車の窓ガラスを何度もドンドンと叩く人も出てきました。
誰かが緊急通報をしたのか、窓ガラスをたたく大きな音に気付いたのか、車掌が飛んで来てその人をなだめていましたが、気持ちとしては私も同じ思いでした。
2時間15分後に、やっとはしごで乗客全員が電車から降ろしてもらい、線路を歩いて最寄りの吹田駅まで行きました。
しかし、このJRの対応の遅さとまずさは、私にとっては少し不満が残るものでした。