「ショーケン」など「ニックネーム」の「由来」にまつわる面白い話

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萩原健一

「ニックネーム(愛称)」には、和田アキ子さんの「アッコさん」とか、高峰秀子(ひでこ)さんの「でこちゃん」のように、名前から容易に想像できるものが多いのですが、由来を聞かないとわからないニックネームもあります。

1.ショーケン

今年3月に「ショーケン」という愛称で親しまれた萩原健一さんが68歳で亡くなりました。

かつて六本木のクラブ「トムス」でよく遊んでいた「ケン」という名前の不良三人組が、大柄な方から「ダイケン」「チューケン」「ショーケン」と呼ばれていました。その中で彼が一番小柄なので「ショーケン」となったというのが、この愛称の由来です。

ザ・テンプターズのボーカルとして、ザ・タイガースの沢田研二さんと人気を二分しました。芸能界に入ってからも、いろいろと「お騒がせ」の多い「波乱の人生」でした。団塊世代より1つ下の68歳ですから死ぬにはまだ若い気もしますが、最近は同年代の訃報がちらほら聞かれるようになりました。

2.ジュリー

沢田研二さんといえば、昨年10月に「さいたまスーパーアリーナ公演」をドタキャンした騒ぎが記憶に新しいですが、彼の愛称「ジュリー」もよくわからないですね。「ジュリー」と言えば、「女性の名前」だからなおさらです。

真相は、ザ・タイガースのボーカルとしてデビューする際に、渡辺プロダクションの社長が「ジュリー・アンドリュースが好きだった」ことから、「よし、お前はジュリーで行こう」となったそうです。

ちなみにジュリー・アンドリュースと言えば、映画「マイ・フェア・レディ」でオードリー・ヘプバーンの歌の吹き替えをやったり、「サウンド・オブ・ミュージック」でも「4オクターブの美声」を披露し、私も心が震えるような感動を覚えました。

蛇足ですが、ザ・タイガースのバンドメンバーの岸部一徳さんは今では「腹の中が読めないラスボス感が漂う重厚感のある性格俳優」として見事な演技力を発揮していますが、彼はアマチュア時代から「サリー」と名乗っていたそうです。

これは彼が181cmの長身だったことから、有名な洋楽曲「のっぽのサリー」(Long Tall Sally)(オリジナルはリトル・リチャードで、日本ではビートルズのカバー曲で知られる)から取ったそうです。

3.兵ちゃん

石坂浩二さんのことを、大橋巨泉さんがテレビで親しげに「兵ちゃん、兵ちゃん」とよく呼んでいました。これは、彼の本名が「武藤兵吉」さんだからですが、いかにも似合わない「しわしわワネーム」ですね。

大橋巨泉さんと言えば、ニックネームを付ける天才のような人で、クイズダービーなど自分がMCを務める番組の出演者にそれぞれニックネームを付けていました。

黒鉄ヒロシは「裏切りタヌキ」、篠沢秀夫は「教授」、はらたいらは「宇宙人」、ケント・ギルバートは「ネギルバート」、チャック・ウィルソンは「ケチャック」などです。