不動産の「2022年問題」とは「生産緑地指定解除」に伴う地価下落懸念のこと

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生産緑地

皆さんは、不動産の「2022年問題」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?これは、都市部の生産緑地が2022年に自治体に向けて一斉に買い取り請求されることで引き起こされるさまざまな問題のことです。

1991年当時、都市部では農地の宅地化がどんどん進み、このままでは都市部に農地がなくなってしまう恐れが出て来たため、政府は農地を守るために「生産緑地法」を改正しました。

具体的には、1992年に都市部の一部の農地を「生産緑地」に指定し、固定資産税や相続税を優遇する代わりに、「30年間の営農義務」を課しました。つまり、30年間は「農地」として使用しなければならず、他の用途に「転用」することができなかったわけです。

しかし、2022年になると、「営農義務」が解除され、自治体に買い取り請求が出来るようになります。自治体は財政難などの理由で買い取るケースは少ないと考えられますが、買い取られなくても売却や転用が可能となります。

そこで、転用された宅地が大量に不動産市場に流入し、不動産価格が下落する懸念が出て来るというものです。

私は、不動産業界に身を置く人間ではありませんので、「素人考え」ですが、外国人特に中国人による東京都心の土地取得が、却って加速するのではないか?その結果、不動産価格の下落という懸念はあまりないのではないか?と思います。

現在、中国では個人で土地を所有できないので、富裕層は海外不動産を積極的に買っているようです。日本の宅地や高級マンションばかりでなく、森林までも買っていると聞いたことがあります。北海道で中国人が東京ドーム1,000個分の土地を買っているとの噂もあります。しかし、日本もバブル華やかなりし頃、ハワイのコンドミニアムや、ニューヨークのビルの買収などを盛んに行って話題になりましたね。

もう一つの可能性は、「生産緑地」を所有していた地主は、「売却」ではなく、銀行から資金を借りて(または自己資金で)賃貸マンションを建設し「賃貸マンション経営」をする人も多いのではないかと思います。ただし、ワンルームマンションなどの賃貸マンション建設が急増すると、既存の中古賃貸住宅の空き家・空き室がさらに増えるという問題も起こってきます。この問題については、前に「空き家問題」の記事に書きました。

不動産の「2022年問題」についての私の予想としては、不動産市場に流入する「生産緑地解除された土地」は、外国人の旺盛な土地取得意欲と、地主自身の賃貸住宅建設による継続所有により、土地価格の暴落は起きないだろうということです。ただ、賃貸住宅の急増で賃料相場の下落はあるかも知れません。

ただ、私が個人的に本当に心配なのは、生産緑地の減少により、日本の農産物の国内自給率の低下問題がさらに深刻化することです。政府による本腰を入れた政策総動員を期待したいと思います。



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