<出典『ハイビームなど車のヘッドライト(前照灯)の使い方|チューリッヒ』 >
現在、多くのドライバーがヘッドライトを「オートライト(自動点灯)」にしていると思います。以前はトンネルに入る時とか、暗くなってきたと思ったら、スイッチを「ON」にして点灯し、トンネルを抜けたり、明るくなってきたら「OFF」にしていました。
確かに便利になり手間は省けるのですが、その分人間の感度が鈍ってくるような気がします。
1.「ハイビーム」とは
以前ヘッドライトは、「ハイビーム」にすると対向車がまぶしく感じるので「ロービーム」にしているドライバーがほとんどだったと思います。しかし2017年3月の「道路交通法」の改正で、ヘッドライト(前照灯)は「原則ハイビーム」となりました。
・ハイビーム:走行用前照灯
・ロービーム:すれ違い用前照灯
確かに「夜間走行」や「雨中走行」中は、40m先までしか見えない「ロービーム」よりも100m先まで見える「ハイビーム」は安全確保上も助かりますし、便利です。
しかし、幹線道路を走っている時は、対向車がハイビームだとまぶしくてかえって危険な気もします。
改正道路交通法の解釈としては、この場合も「原則ハイビーム」ということになるようです。ただし、対向車とすれ違う時は「ロービーム」に切り替える必要があるということです。
2.「オートハイビーム」とは
このような手間を省くために考案されたのが「安全運転支援システム」としての「オートハイビーム」です。「ハイビームアシスト」とも呼ばれています。
「基本システム」としては「先行車や対向車、歩行者をセンサーが検知すると、ハイビームからロービームに切り替えてくれ、また車や歩行者がいなくなったらハイビームへと戻してくれるもの」です。
さらに「上級システム」になると、「基本はハイビームのまま、先行車や対向車、歩行者がいる部分だけをロービームにするという『アダプティブタイプ』のもの」や、「高速走行時にLEDヘッドライトのロービームの約2倍に相当する最長600mまでの距離を照射してくれるもの」まであるそうです。
3.「オートハイビーム」の問題点
どのような機械でもそうですが、「誤作動」というのがあります。また人間の判断と異なり、「過剰反応」したり、「先行車や対向車」の車体の汚れなどによって「反応の遅れ」が生じることもあるようです。また、相手がバイクや自転車、歩行者の場合にセンサーが感知しない場合もあるようです。
くれぐれも「オートハイビーム」を過信せず、安全運転を心がける必要があると私は思います。「オートハイビーム」に限ったことではありませんが、機械に頼りすぎて人間の感度がダメになる危険もあります。