「地方創生」にVRを利用する自治体が増えている!VRを利用した「町おこし」

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地方創生

1.地方創生

「地方創生」とは、「東京一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした一連の政策」です。

これは2014年9月の第二次安倍改造内閣で発表された政策で、「ローカル・アベノミクス」とも呼ばれます。

具体的な政策は次の通りです。

(1)新型交付金

地方版総合戦略に対しての交付金です。

(2)政府関係機関の地方移転

(3)特区

「国家戦略特区」「総合特区」「構造改革特区」があります。

(4)情報・人材活用の支援

2.VRを利用した町おこし

「VR(Virtual Reality)」(仮想現実)を地元の観光PRに活用しようする自治体が増えています。

(1)「山形県大石田町」VR動画で見る「最上川花火大会」

(2)「埼玉県行田市」VR観光コンテンツ「姫と逃げろ!」

(3)「兵庫県丹波篠山市」日本初「VR望遠鏡」

(4)「広島県尾道市」世界にも認められた「キャットストリートビュー」

(5)「岡山県」「晴れの国おかやまデスティネーションキャンペーン」

(6)「北海道美唄市」「美唄市観光体験Virtual Reality」

このほかにも、現在下関市では、アメリカのVRコンテンツ制作会社の「タイムルーパー」と連携して、主に外国人観光客を対象にした「下関歴史VR探索マップ」を制作する計画があります。

コンテンツの内容は、①壇ノ浦の合戦、②巌流島の決闘、③長州藩と欧米との下関戦争、④城下町長府の四季などです。

3.ふるさと創生事業

かつて、竹下登首相(当時)が提唱した「ふるさと創生事業」というのがありました。

これは正式名称が「自ら考え自ら行う地域づくり事業」で、1988年から1989年にかけて、各市区町村に対して地域振興のために1億円を交付し、自由に使わせた政策です。

しかし、この政策は「バブル時代」に実施されたもので、この大盤振る舞いの1億円を使って日本全国にオブジェや記念館が出来ました。しかしとんでもないものも多く、私は個人的には失敗だったのではないかと思います。

「村営キャバレー」(秋田県旧仙南町。現在の美郷町)、「土偶駅舎」(青森県旧木造町。現在のつがる市)、「龍のオブジェ」(石川県旧七塚町。現在のかほく市)、「純金かつお」(高知県中土佐町)、「自由の女神像」(青森県旧百石町。現在のおいらせ市)、「UFOの里・UFOふれあい館」(福島県旧飯野町。現在の福島市)などです。

1億円を受け取った自治体は、地域の活性化などを目的に観光施設の整備などに積極的に投資し、経済の活性化を促進しようとしました。しかし、無計画に箱物やモニュメントの建設・制作に費やしたりして、無駄遣いの典型と批判されることも少なくありませんでした。

一方で、使い道に困った自治体の中には、「〇〇基金」として活用するところもありました。

後日談ですが、初代地方創生大臣を務めた石破茂氏が、竹下登に「ふるさと創生事業は無駄遣いではなかったのか?」と聞いたところ、竹下は「石破、それは違うんだわね。これによってその地域の知恵と力がわかるんだわね」と答えたそうです。この話は石破の「日本列島創生論」の中にあります。

しかし、これは竹下登の「政策の失敗の言い訳」のようにも聞こえます。


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