間違いやすい日本語(その2)

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日本語

前に「間違いやすい日本語」の記事を書きましたが、まだまだたくさんありますので、第二弾をご紹介します。

(1)「元旦」と「元日」の違い

「元旦」はもともと「一月一日の夜明けもしくは日の出」を指す言葉なので「一月一日の午前中のこと」です。ちなみに「旦」は、太陽が地平線から出るさまを表した漢字です。

「元日」は「一月一日のこと」です。

(2)「気が(の)置けない人」

「遠慮したり気を使う必要がないほど親しい人」のことです。「気を許せない人」とか「油断できない人」という意味ではありません。

(3)「檄を飛ばす」

「自分の主張や考えを人々に知らせて同意を求めること」です。「激励する」とか「気合を入れる」という意味ではありません。

大塩平八郎が「大塩平八郎の乱」で飛ばした檄が有名です。

(4)「下世話」

「俗世間の人が一般的に話す会話のこと」です。「下品な話、会話」という意味ではありません。

(5)「更迭(こうてつ)」

「ある地位や役目にある人を他の人に代えること」です。「解雇すること」ではありません。不祥事などで大臣や高級官僚を交代させる場合によく使われる言葉なので、勘違いしている人もいるようです。

(6)「小春日和(こはるびより)」

「秋の終わりから冬の初めにかけて、春のように暖かい気候になること」です。「年明けから春の初めにかけて、春の訪れを感じる気候になること」ではありません。

(7)「五月晴れ(さつきばれ)」

「旧暦五月(現在の6月ごろ)、梅雨の間の晴れた天気のこと」です。「現在の5月の晴れた天気のこと」ではありません。これは気象庁の用語でも「5月の晴天」となっていますが、時々気象予報士や女性アナウンサーが「五月晴れ」と言っているのが気になります。

昔、「桃屋」のCMでも三木のり平さんが「梅雨の晴れ間は五月晴れ」と歌っていました。

(8)「五月雨(さみだれ)」

「旧暦五月(現在の6月ごろ)に降り続く雨。梅雨のこと」です。「現在の5月に降る雨のこと」ではありません。

松尾芭蕉の俳句に「五月雨を集めて早し最上川」というのがあります。これは、急流の最上川を川岸から風流に眺めている俳句ではありません。「梅雨の雨が最上川に集まって激流となり、猛烈な勢いで流れている」という意味で、「五月晴れのもと、猛烈な激流となった最上川を芭蕉が川下りのスリルを楽しんでいるという凄まじい情景」を詠んだ俳句です。「酔狂」を通り越していますね。

ビジネスの場でよく使われる「五月雨式」は、「途切れながらも長く物事が続くこと」という意味で、「書類や仕事などを一括ではなく徐々に渡していく」場合に使います。

(9)「潮時(しおどき)」

「潮の満ちる時、または引く時」「物事を始めたり終えたりするのに適当な時機。好機」のことです。

現代では、「そろそろ潮時だ」というように、「やめる頃合い」や「物事をやめるタイミング」として使われることが多いようです。

(10)「失笑」

「思わず笑いだしてしまうこと」「おかしさのあまり吹き出すこと」です。「あきれてしまって全く笑うことができない」という意味ではありません。

(11)「弱冠(じゃっかん)」と「若干」の違い

「何かを成し遂げるには年齢が若いこと」「20歳の男子」という意味です。「若干」は「はっきりとは決まっていないが、それほど多くはないこと」です。

(12)「初老」

「中年を過ぎ、老年に入りかけた年ごろ」「40歳の異称」です。平均寿命が延びた現代では、50~60歳くらいがぴったりする言葉ですね。

(13)「頗る(すこぶる)」

もともとは「少し、ちょっと、やや」という意味でしたが、現代では「相当、非常に」という意味で使われています。

(14)「セレブ」

「セレブリティー(celebrity)」の略で「名士。有名人」を指す言葉です。「お金持ち。大富豪」の意味で用いるのは誤りです。

(15)「他力本願」

これは「他人の力を当てにする」という意味ではありません。「他力」とは仏教用語で「阿弥陀如来の力」を表す言葉で、「本願」とは「人間の欲望を満たすような願いのことではなく、あらゆる人々を仏に成らしめようとする願いのこと」です。

つまり「自らが修行して悟りを開くのではなく、仏の力で救われること」です。「自らは努力せず、他人に任せたり頼ったりすること」ではありません。

(16)「断末魔」

「死ぬ間際のこと」です。「死ぬ間際にあげる悲鳴のこと」ではありません。

(17)「天地無用」

「上下逆さにしてはいけないこと」です。「上下逆さにしてもよいこと」ではありません。

(18)「登竜門」

「試験やコンテストなど厳しい関門を通ること、関門を乗り越えて成功すること」です。「試験やコンテストそのもの」ではありません。

(19)「なし崩し」

「物事を少しずつ片付けて行くこと」です。「流れに任せること」や「うやむやにすること」ではありません。

(20)「名前負け」

「名前が立派で実物が見劣りすること」です。「相手が有名で気持ちの上で負けてしまうこと」ではありません。

(21)「煮詰まる」

「十分に議論して結論が出る状態になること」です。「もうアイデアが出ず、お手上げの状態。行き詰ること」ではありません。

(22)「にやける」

もともとは「男性がなよなよしている様子のこと」です。現代では「声を出さずに薄笑いを浮かべること。ニヤニヤすること」の意味で使われています。

(23)「爆笑」

「大勢の人が一度に笑うこと」です。「大笑いすること」ではありません。

(24)「ハッカー」

本来は「コンピュータなどの情報技術に精通した人のこと」です。「コンピュータなどを使った犯罪をする人(クラッカー)のこと」ではありませんが、一般には「クラッカー」のことを「ハッカー」と呼んでいます。

(25)「憮然(ぶぜん)」

「思い通りに行かず、落胆・がっかりすること」です。「思い通りに行かず、不機嫌・不満な様子のこと」ではありません。

(26)「水菓子」

「果物」のことです。「水ようかんやゼリーのような水分の多い菓子」のことではありません。

(27)「役不足」と「力不足」の違い

「役不足」は「能力に対して役目が軽すぎること」です。これに対して「力不足」は「与えられた仕事や役目を果たす能力がないこと」です。

(28)「やぶさかでない」

「するのに協力を惜しまない」ことです。「してやってもよい」という意味ではありません。

(29)「乱入」

「多くの人が一斉に押し寄せること」です。「乱暴に押し寄せる。その場に無関係の人が割り込んでくる」ことではありません。

(30)「リベンジ」

「復讐すること」で、「再挑戦すること」ではありません。



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