コロナ禍の中、中国は尖閣や南シナ海で軍事的挑発を拡大!

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今世界中が「新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)」の感染拡大防止に躍起となっています。コロナは2019年12月に中国・武漢で発生しましたが、瞬く間に全世界に広まりました。

ところが最近中国については気になる動きが相次いでいます。

1.コロナウイルスに関連した動き

(1)「コロナ制圧」「経済再開」のアピール

習近平政権は、感染拡大をある程度抑え込んだとして、「武漢の都市封鎖解除」や「広州での世界最大のサッカー場建設」などを派手にアピールして、国内で経済活動の再開を進めています。

(2)「中国の世界への支援姿勢」のアピール

国外に向けては、習近平主席が掲げる「人類運命共同体」を強調し、医療物資や医療チームの支援を世界各国に送る「マスク外交」を展開し、国際貢献を強くアピールしています。

しかし、この支援物資のマスクや防護服に不良品が多数見つかったそうです。安倍首相が「1世帯に2枚の布マスクを配布」するため国内メーカー3社に発注したマスクでも、中国などで生産されたマスクに汚れや虫が見つかるなどの不良品が多数見つかるという失態を露呈しました。

中国のイタリアへの医療支援は巧妙に計画された「プロパガンダ」だったようです。3月11日にローマの中国大使館はイタリアへの支援についてハッシュタグ「#ForzaCinaeItalia(中国はイタリアとともに)」をつけてツイートしました。そのハッシュタグは6000万インプレッションを獲得したそうです。

イタリアのマーケティング会社によると、拡散したアカウントの46.3%は「ボット(自動実行プログラム)」でした。そのうち37.1%には「#GrazieCina(ありがとう中国)」のハッシュタグもついていたそうです。

中国国歌が流れる中、イタリアの人々が家々の窓をあけて手をたたいている「#ありがとう中国」というハッシュタグの付いた動画が、イタリアで大量に拡散され、イタリア人が中国に対して好意的な印象を持つようになったということです。

これは明らかに「中国によるプロパガンダ」「世論操作・情報操作」で、手をたたいている人々は「中国への感謝とは全く無関係のニセ動画」だったそうです。

このように中国は、コロナを自国の宣伝に最大限利用しようとしています。

(3)「中国は加害者ではない」とのアピール

最初に新型コロナウイルス発生を報告した医師を拘束したり、WHOのテドロス事務局長を使って中国の対応を称賛させたりするなど、「初期の情報隠蔽」や「初動対応の遅れ」が明らかですが、これを強く否定しています。

また、アメリカが疑いの目を向けている「武漢ウイルス研究所からのウイルス流出説」も強く否定し、「アメリカ軍が持ち込んだものかもしれない」などと反論しています。

習近平主席のやり方を見ていると、中国政府が激しく反論したり、強く否定したりする時は、「怪しいと見るのが正解」だと私は思います。

2.軍事的影響力の拡大

中国の覇権主義

(1)尖閣諸島周辺での軍艦航行

中国海警を追う海上保安庁巡視艇尖閣諸島

尖閣諸島周辺では中国公船(海警など)の航行が常態化し、領海侵入を繰り返しています。今年1~3月の中国公船による尖閣諸島周辺の接続水域への進入は289隻で、前年同期比57%も増加しています。また今年は4月までに7回の領海侵入が起きています。

4月11日には中国軍の空母「遼寧」とミサイル駆逐艦など計6隻が沖縄本島と宮古島の間を南下して太平洋に入り、南シナ海にも回って軍事演習を実施しています。また領空侵犯の恐れのある中国軍機に対する自衛隊機の緊急発進(スクランブル)も今年1~3月で152回と高い水準が続いています。中国は日本側の即応態勢を試しているようです。

このような中国の軍事的挑発が続く状況について、河野防衛大臣は「極めてけしからんと思っている」と不快感を表明しましたが、安倍首相からの抗議声明などはありません。

このような盗人のような振る舞いを続ける中国の習近平主席を「国賓」として招く価値はないと私は思います。逆にアメリカと歩調を合わせて「言うべきことはきっちり言う」「抗議もタイムリーに行う」「日本の領土を脅かすような敵対的な軍事行動がなくならない限り、日本には呼ばない」という外交姿勢をしっかり示すべきだと思います。

(2)南シナ海への新たな行政区の設置

南シナ海

中国が南シナ海に新たな行政区設置

4月18日、中国政府は、「中国国務院はこのほど西沙区と南沙区の設置を承認した」と発表しました。

「支配権の再確認」として人工島を作って軍事拠点化しており、「西沙諸島」(英語名:パラセル諸島)と「南沙諸島」(英語名:スプラトリー諸島)に新たな行政区を設置し、実効支配を一段と強化しています。

これに対して、南シナ海で中国と領有権を争うベトナムやフィリピンは猛反発しています。

アメリカも「深刻な懸念」を表明しました。国務省報道官は「中国はパンデミック後も軍事基地に研究機関を設置するなどしている。南シナ海での不法な主張の拡大のために、他国が注意を払えない弱みに付け込むことをやめるよう求める」との声明を出し、痛烈に批判しています。

(3)香港の民主派への弾圧

香港当局は4月18日、民主派の有力者ら15人を「去年8月から10月に反政府抗議デモを呼び掛けて参加した疑い」などで一斉逮捕しました。コロナの感染との戦いの最中の香港で、パンデミックを隠れ蓑にした弾圧で、これは習近平主席の差し金と思われます。

このような動きに対してアメリカのポンペオ国務長官は強い懸念を示し、「中国政府は、透明性、法の支配、香港の高度な自治の継続を保証した中英共同宣言と一致しない行動をとり続けている」と批判しています。

3.石平氏の見方

石平氏

主に日中問題・中国問題を評論している石平氏(2007年に日本に帰化)は、4月25日の朝日放送テレビ「教えて!ニュースライブ正義のミカタ」というニュース解説番組(毎週土曜日9:30~11:00)で、中国の習近平主席の動きは、「コロナウイルスは武漢ウイルス研究所から流出したと見て間違いない」「世界がコロナ対応で混乱している隙に火事場泥棒をしているようなもの」との見方を示しています。

ちなみに石平氏の経歴は次のようなものです。

彼は1962年に中国四川省成都生まれで、1966年、文化大革命で教師だった両親が大学から追放されて農場へ「下放」されたため、四川省の農村部で漢方医の祖父に養育されました。

祖父は彼に漢方医を継がせるため、教養として「論語」を教えましたが、彼が11歳の時亡くなりました。

中学時代、ゴミ拾いの貧しい老婆が近所にいて、いつも笑顔で「勉強頑張ってね」と声を掛けていましたが、ある日突然いなくなりました。「反革命分子」として逮捕され、銃殺されたのです。「反毛主席」の大罪で処刑された理由が「ゴミ捨て場から拾った毛沢東の顔写真が印刷された新聞紙で大根を包んでいたから」だったことに彼は衝撃を受けました。

1980年に北京大学哲学部に入学し、1984年7月に卒業しています。在学中から、毛沢東暴政の再来を防ぐための「中国民主化運動」に情熱を傾け、1988年日本に留学しています。文化大革命および1989年に勃発した天安門事件における中国共産党の党利党略ぶりへの憤懣と絶望感から「この国にはもはや用がない、何の愛着も義理もない」と祖国中国への精神的決別に至ったそうです。

一方、留学先の日本で、中国の古き時代の隋・唐文化を守り発展させた日本文化に魅力を感じるようになり、孔子や論語の思想が日本人の精神に生き続けていることに感激し、次第に「愛日主義者」となっていったそうです。



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