「コロナ報道や発表」は「重症者と死者の推移」に変えないと実態を見誤る!

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辛坊治郎

前に「国際医療福祉大学の高橋泰教授のコロナ新仮説」の記事を書きましたが、連日の「コロナ感染者数の大幅増加」報道を見ていて、マスコミはこぞって「日本国民に必要以上にコロナ禍の不安・恐怖を煽っている」ようで、これは「インフォメディック」ではないかとさえ感じます。

感染の爆発的拡大を意味する「パンデミック」をもじった「インフォメディック」というのは、「根拠のない情報が大量に拡散してパニックのような混乱・不安を起こしている状態」を指す言葉です。

コロナへの過剰な反応で、自粛警察や帰省者への嫌がらせも発生しています。

1.マスコミによる連日の「新規感染者数」の発表は意味がない

連日テレビでは、ニュースなどの報道番組や情報番組で、都道府県別の「新規感染者数」が大幅に増加していることを報じています。この「新規感染者数」とは「PCR検査陽性者数」のことですが、この中には「無症状」か「ほとんど症状がない」人も含まれています

最近は「PCR検査」を飛躍的に増やしていますので、「PCR検査陽性者数」が増えるのは当然です。そういう意味で「新規感染者数」の発表はあまり意味がないと私は思います。

「PCR検査をもっともっと増やすべきだ」と主張する人がいますが、それは「医療体制のひっ迫」や「医療崩壊」を招くだけです。

「PCR検査陽性者数」の増加を減らそうと、営業時間短縮や営業自粛・停止をむやみに求めたり、感染経路を辿って幅広にPCR検査を実施する風潮があります。

しかし今こそ医療の優先順位を付ける「トリアージ」や「集団免疫」のことも考えてみる必要があると思います。

2.マスコミは毎日「重症者と死者の推移」の発表にとどめるべき

新型コロナの死者数

「新規感染者数=PCR検査陽性者数」の発表は、かえって「コロナ禍の実態を見誤らせる恐れ」があります。

むしろ、マスコミとしては毎日「重症者と死者の推移」の発表にとどめるべきだと思います。そうすれば、決して緊急事態宣言中の4月ごろに比べて状況が悪化しておらず、「第二波」は来ていないことが明確にわかるはずです。

読売テレビの辛坊治郎氏も7月8日のTBS系の「グッとラック!」で、重症者数の推移を示したグラフで同様の持論を展開していました。

それによると、東京都の重症者数の推移は、4/28が105人、5/25が39人、7/6が8人と下降傾向でした。

ご参考までにNHKがまとめた感染者数・重症者数・死者数のデータとグラフを次にお示しします。

コロナ感染者推移(NHK)

コロナ重症者

コロナ死者数

3.都道府県知事も「重症者と死者の推移」の発表にとどめるべき

東京都コロナデータ

マスコミの発表のもとになっている都道府県知事の発表も、「重症者と死者の推移の発表にとどめるべきだと思います。少なくとも「新規感染者数」とともに「重症者と死者の推移」を明示すべきです。

なお「基礎疾患が主な原因の重症者や死者をカウントすること」は、実態を見誤らせ、政策判断を誤らせる恐れがあるので、対象から外すべきだと思います。そうしないと「コロナ禍」を過大に見ることになるからです。

私は、全都道府県知事の責任において、「毎日の重症者と死者の推移」を示していただき、西村担当大臣か加藤厚生労働大臣のところで取りまとめていただきたいと思います。

厚生労働省コロナデータ

そして、今後はこのデータをもとにマスコミも報道してほしいと思います。

4.政府は国民の不安を抑えてコロナへの正しい向き合い方を明示すべき

高橋泰教授の「コロナ新仮説」の正否は、最終的にはコロナ終息後の検証に待つことになりますが、日本における「コロナ禍」の状況の正しい認識としては、上記のように考え方を180度変える「パラダイム(ものの見方、考え方)の転換」が不可欠だと思います。

「天動説」から「地動説」に宗旨替えする「コペルニクス的転回」のようなものです。

そして「コロナの感染防止」か「経済活動」かといった二者択一的なステレオタイプの発想に囚われているマスコミや多くの国民の意識を変革すべく、政府は「コロナへの正しい向き合い方」を明示して、国民の不安を和らげてほしいものです。