素朴な疑問(その2)「ボトルシップの作り方」

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ボトルシップ

前に「素朴な疑問」として、ラムネの「ビー玉の入れ方」と「ビー玉の取り出し方」をご紹介しましたが、今回は「ボトルシップはどうやって作るのか」という素朴な疑問にお答えしたいと思います。

1.ボトルシップとは

ボトルシップは和製英語で、英語では「ship in a bottle」と言います。「帆船などの模型が、それよりも小さい口を持つ瓶(ボトル)の中に入っている工芸作品」のことです。

歴史は、1800年前後に、ある船乗りが長い航海のつれづれに、飲み終わった酒瓶と船の中にある材料だけで作ったのが始まりとされています。日本には大正時代初期に伝わっています。

第一次世界大戦の時、日本は連合国として中国の青島(チンタオ)や南洋群島でドイツと戦いました。その戦闘でのドイツ兵捕虜が収容された「習志野俘虜収容所」でドイツ兵が作ったボトルシップが、現在も残っているそうです。

2.ボトルシップの作り方

(1)引き起こしタイプ:「マスト」以外の船体を瓶の外で組み立てておき、瓶の中でマストを起こすやり方。船体はいくつかに分解するか、そのまま瓶に入れられるサイズである必要があるため、大きさが制限される欠点があります。

(2)分解・組み立てタイプ:引き起こしタイプ以上に細かく分解し、瓶の中で再び組み立てるやり方。部品が細かいため、小さな口の瓶でも大きな船を作り上げられますが、高度な技術が必要な上、非常に手間がかかる欠点があります。

(3)偽ボトルシップ:瓶の底を切り抜き、あらかじめ組み立てた船の模型を入れて底を接着するなど、何らかの方法で完成品の船を瓶の中にいれたもの。安物によく見られるものです。

3.趣味としてのボトルシップ

趣味として、ボトルシップ作りをしている方もおられます。中には趣味が高じてボトルシップを極めようと「ライフワーク」としている人もいるそうです。何事も極めると奥が深いということですね。

「愛好会」もあります。全国規模で歴史の古い「日本ボトルシップ協会」を始め、「横浜ボトルシップ愛好会」や「中部ボトルシップ愛好会」「東日本ボトルシップ愛好会」など各地区単位の団体もあります。

ボトルシップ愛好者団体を中心に「展示会」や「ボトルシップ制作の入門講座」も全国各地で開かれています。

中高年の男性の参加者が多いようですが、これは子供の頃に作った戦艦大和や零戦などのプラモデル制作の趣味の延長かもしれませんね。

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