「鬼谷子(きこくし)」とは何か?わかりやすくご紹介します。

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鬼谷子

最近、中国ドラマ「鬼谷子-聖なる謀-」がBS12で放送され、話題になっています。

昨年(2020年)は日本で「鬼滅の刃」が爆発的なヒットとなりました。映画「鬼滅の刃」の興行収入は324億円を突破し、歴代1位となりました。これまで1位だった「千と千尋の神隠し」316.8億円を抜き、19年ぶりの首位交代となりました。

このように「鬼」は人々の興味をそそるテーマのようです。

ところで「鬼谷子」とは何でしょうか?今回はこれについてわかりやすくご紹介します。

1.「鬼谷子」とは

(1)「鬼谷子」という書物

鬼谷子(きこくし)」とは、諸子百家の一つで、古代中国の戦国時代に鬼谷(鬼谷子)によって書かれたとされる書のことです。「遊説の方法を書いた書物」です。

つまり、古代中国の戦国時代に「各国の王を弁舌で動かすための言葉の技術と理論が書かれた書」です。

(2)「鬼谷子」という人物

鬼谷(鬼谷子)は古代中国の戦国時代(B.C.403年頃~B.C.221年)の伝説的な策士です。本名は「王禅(おうぜん)」、または「王詡(おうく)とも言われます。「鬼谷先生」と呼ばれることもあります。王利、王通とも言います。

中国の戦国時代

今から2000年以上前、七国が200年近くも覇を競った中国の戦国時代に、鬼谷は活躍しました。秦の始皇帝(B.C.259年~B.C.210年)の時代の数十年から100年くらい前のことです。

七国のうち、最も強大な勢力を持つに至るのが西の大国・秦でした。そのため、他の六国はいかに秦の脅威に対処すべきかが問われました。そのような情勢下で活躍したのが「縦横家」(*)です。

(*)「縦横家 (じゅうおうか、しょうおうか)」とは、中国 古代の 思想家 たちで、諸子百家の一つ。 外交 の策士として各国の間を行き来した人たちのことです。

巧みな弁舌と奇抜な発想で諸侯を説き伏せ、あわよくば自らが高い地位に昇ろうとする、そのような行為を弁舌によって行う者が縦横家です。 「合従策」を唱えた 蘇秦(そしん)(?~B.C.284年?)と「連衡策」を唱えた 張儀(ちょうぎ)(?~B.C.309年?) が有名です。

蘇秦 はその弁舌によって同時に六国の宰相を兼ねたとされています。 「縦横家」という言葉も彼らの策の名前に由来します。「 合従」 は諸国が連合し秦に対抗する政策のことで、これは、秦以外の国が秦の東に南北に並んでいること (「縦」=「従」)によります。「連衡」は秦と同盟し生き残りを図る政策のことで、秦とそれ以外の国が手を組んだ場合、それらが東西に並ぶことを「横」=「衡」といったことによります。

「史記」によると、鬼谷は、古代中国の戦国時代に活躍した「縦横家」の蘇秦と張儀の師とされています。

しかし歴史書には鬼谷子や王禅本人の記録はありません。

道教では鬼谷子を「王禅老祖」という神として祀り、古の真仙「玄都仙長」と尊称し、人間界で100歳あまり生き、その後は分からないとしています。本の「鬼谷子」は道教の経典「道蔵」に保存されています。

民間の伝説では鬼谷子は「占い師の開祖」であり、「孫龐演義」という通俗小説では、「孫臏と龐涓の師」としています。

2.「鬼谷子」と「孫子」「孫臏(そんぴん)」との違い

「孫子」や「孫臏」は「孫子の兵法」や「孫臏兵法」で知られるように、武器を用いた戦争における戦法・戦術を説いたのに対し、「鬼谷子」は言葉で人を動かす策略を説きました。

つまり、言葉が武器の外交交渉術と言えます。相手をよく観察し、言葉巧みに相手の心を動かし、相手を自分の思うように動かす弁論や話術です。悪く言えば、言葉を巧みに操って相手を騙すのです。これは孫子の「兵は詭道なり」という言葉に通じるものがあります。

アメリカが日本を占領した時、GHQが行った日本人洗脳プログラムWGIPや、ナチスドイツアメリカが行ったさまざまなプロパガンダのような「心理戦」「情報戦」は、まさに「詭道」です。

3.中国ドラマ「鬼谷子-聖なる謀-」

(1)中国ドラマ「鬼谷子-聖なる謀-」とは

中国ドラマ「鬼谷子-聖なる謀-」|BS12

「鬼谷子-聖なる謀-(きこくし せいなるはかりごと)、原題:謀聖鬼谷子)」は、2016年の中国のテレビドラマで全52話です。

縦横家の張儀、蘇秦の師と言われる鬼谷子の生涯を描く中国歴史ドラマです。

(2)あらすじ

王や重臣など強大な権力を持つ人物を、自らの身を守りつつ懐柔する「策謀・謀略」の技術を編み出した王禅(おうせん)が主人公です。

謀略家、教育者、経済学者であり、「鬼谷先生」と呼ばれた王禅が、儒学、道教、墨家、兵法、陰陽など自らの知識を用いて、平安の世を求めて正義の名のもとに奇策で奇跡を生み出し、善なる謀略で時勢を動かそうとした波乱万丈の業績を描きます。

時代としては中国の戦国時代を描き、舞台は魏国からスタートします。この王禅は、「孫臏(ピン)兵法)」を世に残した臏の師だといわれています。



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