意外と知らない物の名前や現象の名前(その6)アイスクリーム頭痛、天使の分け前など

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アイスクリーム頭痛イラスト

前に「意外と知らない物の名前や現象の名前」「同(その2)」「同(その3)」「同(その4)」「同(その5)」の記事を書きましたが、まだまだ面白い例がありますので(その5)としてご紹介します。

1.アイスクリーム頭痛

アイスクリーム頭痛

どなたも経験したことがあると思いますが、かき氷を食べたときに起こる頭痛は、「アイスクリーム頭痛」と言います。

「アイスクリーム頭痛 」( Ice-cream headache )は、 アイスクリーム や かき氷 などの極端に冷たいものを食べた直後に数分程度発生する 頭痛のことで、 医学的な正式名称です 。

国際頭痛学会では「寒冷刺激による頭痛」に分類されます。 「刺すような痛み」「 脈 打つ痛み」「 脳 が凍るような感じ」など症状は個人差が大きく、 片頭痛 持ちの人に起きやすい傾向があります。

「アイスクリーム頭痛」の原因としては、主に次の2説が唱えられています。

①冷たい物が口腔、喉の背側を通過することにより、口蓋の三叉神経が刺激され、この時に発生する伝達信号を脳が勘違いし、関連痛として頭痛が発生する。

②冷たいものを食べた際に口腔内の温度が急激に低下し、反射で体温を上昇させるため頭に通じる血管を膨張させて血流を一時的に増大させ、それにより頭の血管に一時的に炎症が発生して頭痛を引き起こす。

上記の2説はどちらも正しく、両方が要因となって発生していると考えられています。

2.天使の分け前(天使の取り分)

天使の分け前・ウィスキー樽

サントリーかニッカウヰスキーのテレビCMでも聞いたことがありますが、「樽の中でのウィスキーの自然蒸発」は「天使の分け前」あるいは「天使の取り分」と呼ばれています。

「天使の分け前」あるいは「天使の取り分」( Angels’ share)は、ワインやブランデー、ウィスキーなど、その製造工程で熟成を要する酒類において、「熟成中に水分・アルコール分が蒸発し、最終的な製造量が目減りする」ことです。

熟成による蒸発

3.ジャーキング

ウトウト居眠りしている時にビクッとなる現象のことを「ジャーキング」と言います。

「ジャーキング」(hypnichypnagogic jerk)は、入眠状態へ移行するときに発生する不随意の筋肉の痙攣(ミオクローヌス)です。「スリープ・スターツ(Sleep Starts)」とも呼ばれます。よく感電や落下する感覚と表現され、体がビクッと動きます。

「ジャーキング」の原因は不明ですが、ある仮説では、入眠時の筋肉の弛緩を、眠っている状態で高所から落下したと、脳、脊髄が間違って神経伝達するのだとされています。

長時間起きている時や、眠いのを我慢している時、あるいは疲れている時に「ジャーキング」は起こりやすいようです。

4.青木まりこ現象

本屋や図書館にいると便意を催す現象を「青木まりこ現象」と言います。

この呼称は、1985年にこの現象について言及した女性の名に由来します。書店で便意が引き起こされる具体的な原因については、社会心理学者の渋谷昌三氏によると2014年の時点でまだはっきりとしたことはわかっていないということです

私は個人的には、たまに本屋や図書館でトイレを利用することがありますが、いつもというわけでもありませんので、この「青木まりこ現象」というのは、ちょっと違和感があります。

そもそもこのような奇妙な現象が本当に存在するかどうか懐疑的な意見もあり、一種の都市伝説として語られることもありますが、一方で生理学や心理学の知見をもってこの現象のメカニズムを解明しようと試みる識者もいます。

書店にいることで突然便意が自覚されるという一連の過程は、少なくとも現在の医学的観点からは単一の病態概念から説明できるものではないようです。

5.ウィンブルドン現象

自国経済を開放すると、海外からの参入が増え、自国の産業が淘汰されてしまう現象を「ウィンブルドン現象」と言います。「ウィンブルドン効果」とも呼ばれます。

語源はテニスの「ウィンブルドン選手権」です。「もともとは地味なローカルテニス大会」でしたが、レギュレーション(規制)を変更して成功し、同選手権に世界中から強豪が集まる「世界最高峰の大会」となりました。

しかし逆に、開催地イギリスの選手が勝ち上がれなくなってしまいました。男子シングルスでは1936年のフレッド・ペリーの優勝から2013年のアンディ・マレーの優勝までの77年間、優勝がありませんでした。また、女子シングルスでは1977年のバージニア・ウェードの優勝を最後に40年以上イギリス人の優勝者は出ていません。

日本の大相撲も、一時ハワイ出身の高見山や小錦、曙、武蔵丸などが人気でしたが、今や「モンゴル大相撲」のような状況になっています。これも「ウィンブルドン現象」と言ってよいでしょう。

近年は朝青龍・日馬富士・白鵬・鶴竜・照ノ富士などのモンゴル勢が横綱を独占し、日本人力士の横綱は稀勢の里(2017年3月横綱昇進、2019年1月引退)以降は出ていません。ウルフと呼ばれた横綱千代の富士や貴乃花・若乃花兄弟横綱が活躍した時代で「日本の国技である大相撲」は終わったような寂しさがあります。

6.サザエさん症候群

サザエさん」と言えば、古くから多くの日本人が大好きなアニメの一つですが、この放送が始まる頃になると憂鬱になる症状が出る学生やサラリーマンもいます。

「サザエさん症候群」とは、休日の終わりが近付き、明日からまた通学・仕事がはじまるという現実に直面すると、気持ちが憂鬱になったり体調不良になる症状のことです。この症状は、日曜夕方、あの国民的アニメの放送が終わるころに現れます。そう、「サザエさん」です。

週5日間頑張った仕事から解放され、楽しい休日も終わりだと自覚するパターンが、「サザエさん」の放送と被る毎週日曜夕方頃であることから、「サザエさん症候群」と呼ばれています。

また、シフト勤務で平日休みの方は、違う曜日に似たような症状が出るとのこと。もちろんこれもまた、「サザエさん症候群」です。

この症状は日本特有のものなのでしょうか?実は、世界にも似たような症状があります。

海外版のサザエさん症候群は、その名も「Blue Monday」で、直訳すると、「憂鬱な月曜日」です。休日明けの月曜日から、仕事が始まることへの憂鬱な気分をあらわす言葉です。

7.エレクトラコンプレックスとエディプスコンプレックス

「エレクトラコンプレックス」(ドイツ語: Elektrakomplex、 英語: Electra complex)とは、女児の「エディプスコンプレックス」を指し、ユングによって提唱された名称です。

女児が父親に対して強い独占欲的な愛情を抱き、母親に対して強い対抗意識を燃やす状態を指します。

この理論に見られる近親相姦的欲望をユングは、ギリシア悲劇の一つ『エレクトラ』(エレクトラ女王)(*)になぞらえ、「エレクトラコンプレックス」と呼びました。

(*)『エレクトラ』は、父王を殺した母に復讐するために、弟オレステースを誘惑します。英雄的な父アガメムノーンの暗い運命についての思い出は、死ぬまでエレクトラが結婚することを妨げ続けました。

コンプレックスを日本語訳し、「エレクトラ複合」と呼ぶこともあります。

なお、両者(「エディプスコンプレックス」と「エレクトラコンプレックス」)を区別するのは、ユング心理学の立場であり、フロイト派では、どちらも「エディプスコンプレックス」と呼びます。

ちなみに、「エディプスコンプレックス」(独語:Oedipuskomplex,英語:Oedipus complex)は、ジークムント・フロイトが提示した概念です。

母親を手に入れようと思い、また父親に対して強い対抗心を抱くという、幼児期においておこる現実の状況に対するアンビバレントな(相反する気持ちが同時にある様子)心理の抑圧のことを言います。

男根期に生じ始める無意識的葛藤として提示されました。日本では訳語として「エディプス複合」と呼ばれることもあります。

フロイトは、この心理状況の中にみられる母親に対する近親相姦的欲望をギリシア悲劇の一つ『オイディプース』(エディプス王)(*)になぞらえ、「エディプスコンプレックス」と呼びました。

(*)『オイディプース』は知らなかったとはいえ、父王を殺し自分の母親と結婚(親子婚)したという物語です。なお、オイディプース王は、怪物スフィンクス退治の話でも有名です。

8.プルースト現象

プルースト

ある特定の香りが、それに関係した記憶を思い出させることを「プルースト現象」と言います。

フランスの小説家マルセル・プルースト(1871年~1922年)(上の画像)が書いた小説『失われた時を求めて』の中で、主人公が紅茶に浸したマドレーヌの香りから幼い頃の記憶を蘇らせるという場面があることが由来です。

香りと記憶が結びついているのはなぜでしょうか?それは、天敵の匂い、食料の匂いなど、匂いは動物にとって生きていくうえで重要な情報だからだそうです。

また、「プルースト現象」を起こす香りには、脳を活性化させたり、免疫力を向上させる効果があることもわかっているということです。

9.レードル

レードル穴あきレードル

汁物を掬(すく)ったり、料理をよそったりする時に使うこの調理器具は「レードル(Ladle)」と言います。

「おたま」(「お玉杓子(おたまじゃくし)」「玉杓子」とも言う)とほぼ同じと考えてよいのですが、「レードル」の方が種類が豊富です。「スープレードル」や「穴あきレードル」など様々な種類があり、用途もそれぞれ異なっています。

「おたま」は「レードル」に比べて、カップ部分の形が浅いのが特徴です。

10.オリフィス

オリフィス

砂時計のくびれの部分は、「オリフィス」と言います。

その形状から「蜂の腰」という異名もあります。

「オリフィス(orifice)」とは、「流量の調節や測定に用いる薄い壁にあけた流体の流れ出る穴(ノズル)」のことです。

12.ネイルファイル

爪切りネイルファイル

爪切りの鑢(やすり)の部分は、「ネイルファイル」(爪やすり)と言います。

「ネイルファイル」はの手入れに用いるやすりの一種で、爪の角質を落とし整えるために用います。

主に爪切りによる切断後、爪をなめらかに整えるのに用います。爪切りのてこの裏側にやすり目を切ったものもありますが、専用品としてやすり単体で市販されています。

ちなみに、「エメリーボード」は、「ネイルファイル」の一種であり、主にネイルの長さ、形の調整に用いられます。

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