「食傷」の意味と語源・由来とは?類語の「飽経風霜」の意味も紹介します。

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食傷

「食傷」という言葉は、「食傷気味」という言い回しでよく使われますが、そもそも「食傷」とは何でしょうか?

今回は「食傷」の意味と語源・由来とあわせて、類語の「飽経風霜」の意味もご紹介したいと思います。

1.「食傷」の意味と語源・由来

(1)意味

①食べ物を食べて中毒症状が出ること。食当り。

②同じ食べ物を続けて食べることで飽きてしまうこと。

③同じことが繰り返されて嫌になること。飽きること。

(2)語源・由来

「食傷」とは、そもそも”食中毒・食当たり・お腹を壊す”という意味があり、現代でも「生ものを食べて食傷をした(生ものでお腹を壊した)」というような表現で使われる言葉です。

「食傷」の語源は”食べたことで身体が傷ついてしまう”という症状から生まれた言葉で、本来の意味「食当たり」から転じ、”同じものを食べ続けることで飽きる・同じことを繰り返しすることで嫌気が差す”という意味で使われるようになりました。

(3)食傷気味について

「食傷」でよく使われるのは「食傷気味」という言い回しです。日常生活でもビジネスシーンでも”同じ物事を見聞きすることに飽き飽きし始めてきた・変化のない状態に接することに対しうんざりする傾向が出てきた”という意味で使われます。

「食傷気味」の使い方は非常に幅広いです。たとえばビジネス会議で同じ議題が繰り返されたり、上司に同じことを言われ続けたりする時「同じことばかりで何だか疲れてきた」という気持ちを表したり、毎日同じ職場に行って、同じ顔を見ながら、同じ業務を繰り返すような状況なら「変化のないライフスタイルにだんだん飽きてきた」ということを表現することもできます。

「食傷」に”そのような傾向がある・そのような兆候が見られる”という意味の「気味」を付けることによって「完全なる食傷でないが、そのような傾向がある」ということを相手に伝えることができます。

2.「飽経風霜」の意味と語源・由来

(1)意味

飽経風霜(ほうけいふうそう)」とは、厳しい世の中であらゆる辛い経験・苦労を味わい尽くし、困難や苦労を乗り越えた人は、したたか・狡猾で世渡り上手なことを表す言葉です。人生における難儀や土壇場を飽きるほど体験し、生き方が上手になることを指す言葉です。

(2)語源・由来

「飽経」とは飽きるほど経験すること、「風霜」は厳しいもの、辛苦や試練、困難や苦労のたとえです。

「風霜を飽経す」と訓読します。

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