<2024/11/10追記>山内日菜子が「伊藤園レディス」で優勝!ツアー通算2勝目
「伊藤園レディス」(千葉・グレートアイランドC=6,769ヤード、パー72)の最終日、4位から出たプロ9年目の28歳・山内日菜子(ライク)が5バーディー、ボギーなしの67と伸ばし、通算14アンダーで逆転優勝を飾りました。
昨年3月に地元で制した「アクサレディス宮崎」以来の通算2勝目。
今季は前週まで、トップ10入りが1回(「ゴルフ5レディス」の2位)でメルセデス・ランク73位とシード獲得(50位以内)圏外にいましたが、シーズン終盤で“土壇場力”を発揮し、来年末までのシードが確定しました。
<2023/12/12追記>山内日菜子が「スピーダーチャレンジ 2023 決勝大会」で優勝!
12月12日、今年で6回目を迎える藤倉コンポジット株式会社が主催の「スピーダーチャレンジ 2023 決勝大会」が茨城県のイーグルポイントゴルフクラブで行われ、プロ・研修生の部で山内日菜子が6アンダーで優勝し、賞金200万円を獲得しました。
男女混合で行われる今大会で、女子プロが単独優勝するのは初めてです。彼女は「女子代表として優勝できて嬉しいです。男子プロに勝てたこともすごい嬉しいです」と喜びを語りました。
国内女子ツアーの今季第4戦「アクサレディス」最終日、主催者推薦で出場の山内日菜子が2つのチップインバーディなどでスコアを伸ばし、逆転で涙のツアー初優勝を飾りました。
今季はレギュラーツアーはおろか、ステップアップツアーの出場も厳しい立場でしたが、地元・宮崎で力を発揮。プロ8年目にして大輪の花を咲かせました。
最終日、1打差を追ってスタートした山内は2、3番で連続ボギーと出だしで躓きました。それでも、6番パー4では得意のアプローチでチップインバーディを奪い徐々に挽回。14番パー4で再びチップインバーディを決め、ここでトップを捉えました。
首位タイで迎えた16番パー3では5メートルを沈めてバーディ。ついに単独首位に立つと、残り2ホールはきっちりパーをセーブし、終盤デッドヒートとなった比嘉真美子を振り切りました。
山内はQTランク181位、実績十分(ツアー5勝)の比嘉も今季は同82位。ツアー出場もままならない立場の選手同士、珍しい顔合わせの優勝争いでした。
今週の「ヤマハ・レディース葛城」も第2日目を終えて首位と4打差の3位タイと好位置につけています。2週連続Vも夢ではありません。
<同じ宮崎県出身の柏原明日架(左)・脇元華(右)との記念写真>
2020年の新型コロナウイルスの流行をきっかけに、ゴルフは「密にならずに楽しめるスポーツ」ということで人気になりました。ゴルフ練習場やゴルフ場で若い人たちの姿を見かける機会が明らかに増えました。その勢いは2022年もとどまることを知らず、むしろ加速しているように感じました。
かつては「オジサンのスポーツ」と言われ、若い世代には敬遠されていましたが、今はむしろ「オシャレなスポーツ」として若者たちや女性からも支持されています。最近の日本人の若手女子プロゴルファーの活躍もその一因ではないかと私は思います。
2019年8月4日、「黄金世代」と呼ばれる若手女子ゴルファーの一人の渋野日向子(当時20)が、「全英女子オープンゴルフ」に優勝しました。
これをきっかけに、日本の女子プロゴルフ界に宮里藍以来のフォローの風が再び吹き始めたようです。それまでは韓国勢に圧倒されっぱなしで、毎週のように韓国人選手に優勝をさらわれていましたが、2020年~21年からは明らかに日本人の女子プロゴルファーの活躍が目覚ましいものになってきました。
現在女子プロゴルフ界では、小祝さくら・渋野日向子・原英莉花・勝みなみ・新垣比菜・淺井咲希・河本結・大里桃子などの「黄金世代(1998年4月2日~1999年4月1日生まれ)」や古江彩佳・澁澤莉絵留・西村優菜・安田祐香・吉田優利などの「プラチナ世代(ミレニアム世代)(2000年4月2日~2001年4月1日生まれ)」と呼ばれる20代前半の選手が大活躍するようになって来ました。
さらにその下の世代の山下美夢有・笹生優花・西郷真央などの有望選手は「第三世代」あるいは「新世紀世代」と呼ばれ始めています。
これについては「女子プロゴルフが再び面白い!黄金世代・プラチナ世代・新世紀世代が大活躍」「女子ゴルフ賞金ランキング争いは熾烈!シード権争いはメルセデスランキング。」という記事に詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。
しかし、黄金世代より上の世代も負けていません。今年は次々に「初優勝」のヒロインが生まれるような予感がします。
そこで今回は、26歳でやっと初優勝を掴んだ山内日菜子についてご紹介したいと思います。
1.山内日菜子の超可愛い画像
2.山内日菜子とは
山内日菜子(やまうち ひなこ)(1996年4月22日~ )は、宮崎県出身。宮崎東高等学校卒、山梨学院大学中退。身長162cm、体重60kg。血液型O型。所属はライク。師匠は父親です。
趣味は「映画鑑賞」で、好きな色は黄色です。
(1)アマチュア時代
9歳から父の指導のゴルフを始め、2008年小学校6年生の時に「九州小学生ゴルフ大会」で2位になっています。
当初は宮崎レイクサイドゴルフ俱楽部所属。
(2)プロ入り後
2016年7月に行われた日本女子プロゴルフ協会(LPGA)最終プロテストに15位タイで合格、LPGA88期生となり、ステップ・アップ・ツアー6試合に出場しています。
同年サードクォリファイングトーナメント(QT)B地区で71位に終わり、ファイナルQTには進出できず、翌シーズンも主にステップ・アップ・ツアーに参戦することになりました。
2017年4月に開催された「Hanasaka Ladies Yanmar Golf Tournament」においてステップ・アップ・ツアー初優勝、この大会はこの年から新設された大会でした。
同年は同ツアー19試合、LPGAツアー4試合に出場、年間獲得賞金ランキング(賞金ランク)136位。
2018年からライク所属。同年はステップ・アップ・ツアー16試合、LPGAツアー4試合に出場。
QTランキング26位でスタートした2019年はその後「第1回リランキング」26位、「第2回リランキング」35位と年間を通してLPGAツアー出場資格を得ました。
QTランキング181位でのシーズンインとなった2023年は、主催者推薦で出場した地元宮崎での大会である「アクサレディスゴルフトーナメント inMIYAZAKI」に於いて最終日1打差2位でスタートし、出だしでボギー2つを出してつまずくもその後盛り返し、16番ホールでバーディーを奪って単独首位に立つとそのまま逃げ切り、最終日2アンダー、トータル10アンダーでレギュラーツアー初優勝しました。
この優勝は2002年のQT制度導入以後、”最も低いランキングでのツアー優勝“ということとなりました。