「おもしろ検定」(面白い・ユニークな・変わった検定)をご紹介します!

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ねこ検定2020

私は小学校高学年の頃、「そろばん(珠算)」と「習字(書道)」の私塾に通っていました。珠算3級と書道1級まで取りましたが、中学に入るとやめてしまいました。

もともと珠算も書道もあまり興味がなく、どちらかと言えば「いやいやながら」やっていましたので、小学校で区切りを付けたかったというのが本音です。

ところで、「簿記検定」や英検と呼ばれる「英語検定」はかなり古くからありましたが、「東大王クイズ」などのクイズ番組で、「漢字検定」が注目されるようになり、その後、「世界遺産検定」や「日本城郭検定」「神社検定」「太宰治検定」「大阪検定」「ねこ検定」など「おもしろ検定」とも言うべきさまざまな面白い検定・ユニークな検定・変わった検定が続々とできてきました。

そこで今回は、その「おもしろ検定」中からいくつかをご紹介したいと思います。

1.おもしろ検定

(1)ねこ検定

「ねこ検定」は、猫好きによる猫好きのための検定です。

認定団体:ねこ検定実行委員会

認定開始年月日:2017年3月26日

目的:猫への理解を深めることで、人と猫との生活がより豊かになること

認定基準:<初級>猫にストレスを与えることなく、一緒に暮らす知識を有し、猫とのより良い関係を築ける「猫のパートナーレベル」(平均合格率:90.6%)

<中級>猫の一生に責任を持ち、互いに幸せに暮らせる知識を有し、さらに猫に関する知識を求められれば、的確にアドバイスができる「猫のスペシャリストレベル」(平均合格率:75.2%)

<上級>猫の行動や気持ちを理解し、ストレス予防や医療にも精通。猫に関する知識を生かした活動や職業をめざすのに適した「猫のマスターレベル」(平均合格率:25.3%)

(2)菓子検定

「菓子検定」は、「料理検定」とは別の試験で、2級と3級があります。

認定団体:大阪あべの辻製菓専門学校 菓子検定委員会

目的:材料・製菓法・道具・文化を学び、お菓子の可能性を感じ、もっとお菓子を楽しむこと

認定基準:<3級>広くお菓子に興味を持っている人を対象にしています。身近なお菓子についての基本的な知識が問われます。

<2級>お菓子に深い関心を持っている人、家庭でお菓子を作っている人を対象にしています。一般的なものから、専門性の高いものまで、幅広いお菓子の知識が問われます。

(3)シルクロード検定

「シルクロード検定」は、シルクロードによって築かれた人類共通の文化遺産についての知識・理解を深めるための検定です。

認定団体:シルクロード検定運営事務局

目的:人と文化の融合・交流の道である世界遺産に登録されているシルクロードの歴史や文化について学ぶこと

認定基準:<3級>(シルクロードを楽しむ)知識を深めてシルクロードの魅力を再発見する

<2級>(シルクロードを学ぶ)シルクロードについての知識を広げる

<1級>(シルクロードを極める)シルクロード全般に対して奥深い知識を得る

(4)大河ドラマ検定

「大河ドラマ検定」は、NHKの「大河ドラマ」をより楽しむための検定試験です。

認定団体:大河ドラマ検定運営事務局

目的:大河ドラマに関する知識や理解度を確認し、綿々と大河のごとく時を越えて受け継がれる大型歴史ドラマの魅力的な世界を一層楽しめる見方や、とっておきの舞台裏の情報などを提供すること

認定基準:<3級>大河ドラマの世界を広く楽しむ初級レベル

<2級>大河ドラマの世界をさまざまな角度から広く楽しむ中級レベル

(5)定年力検定

「定年力検定」は、定年後のセカンドライフを充実したものとするための指針となる、老後に最低限必要な基礎的知識を問う検定試験です。

生きるために最低限必要な知識でもあるので、定年を迎える人、すでに退職している人、これからの生活に必要な知識(税金・不動産・保険・税金など)を得たいと考えている人などにも参考になる検定かもしれません。

認定団体:一般社団法人定年力検定協会

目的:「老後の豊かで充実した生活に最低限必要な経済的な基礎知識力」(定年力)を身につけること

認定基準:等級認定はありません

(6)太宰治検定

「太宰治検定」は、昭和を代表する作家の一人である太宰治に関する様々な知識を試す検定試験です。

幼少の太宰治(本名:津島修治)を育てた叔母キヱの曽孫にあたる歯科医師の津島克正氏が、太宰治生誕百周年の2009年に、「改めて太宰治の人となりを広める」とともに、「太宰の生地・津軽の振興を図る」ために企画したものです。

認定団体:太宰治検定実行委員会

目的:太宰治の作品をより多くの人に読んでもらい、彼に関する様々な知識を深めてもらうとともに、彼のふるさと「金木」「五所川原」「津軽」をより多くの人に知ってもらい、また訪れてもらうこと

認定基準:<津軽編・初級>太宰治著「津軽」および公式テキスト「津軽編」から出題。択一式

<津軽編・上級>太宰治著「津軽」および公式テキスト「津軽編」から出題。択一+記述式

<御伽草子編>太宰治著「お伽草子」および公式テキスト「富嶽百景編」(昭和13~14年)から出題。択一+記述式

2.おもしろ検定が増えている背景

(1)マニアックな人やコアなファンの増加

鉄道マニア(鉄道ファン)の「鉄(てっ)ちゃん・鉄女」「撮り鉄」、歴史マニアの「歴女」のように、「ある分野において一般の人をはるかに超えるレベルで大好き」で、「その分野について非常に深い知識を追い求めることに喜びを見出す」マニアックな人やコアなファンが若者を中心に、男女を問わず増えているように感じます。

(2)トリビア(一見無駄な知識)に興味を持つ人の増加

誰でも知っているような知識ではなく、多くの人が知らない知識でしかもそれを知ると人が驚いたり感心したりするようなトリビアに興味を持つ人が増えているのではないかと感じます。

このブログを書いている私自身もその一人かもしれませんが、世間一般には知られていないことで面白い事実・意外な真実が案外あるもので、それを発見することは密かな喜びでもあります。

それはこの世の中のあらゆる事象、「宇宙の歴史」「人類を含む動植物の歴史」「動植物の生態」「帝国主義や戦争の歴史」「天皇の歴史」「人種差別の歴史」「日本語の歴史」「人間の心理や人間関係」「哲学・思想の歴史」「物の名前」などに及びます。

これらの知識を得ると、世の中に対する見方が「目から鱗が落ちる」ように変わることもあります。

(3)「東大王」などの高度で深い知識が必要なクイズ番組の増加

最近は「歌番組」や「お笑い番組」がめっきり減って、「クイズ番組」と「(トークなどの)バラエティー番組」がやたらに増えたように思います。

(4)ファンを増やした側の広報戦略・宣伝活動

「大阪検定」や「京都検定」などの場合は、その地方のことをより多く知ってもらい理解を深めてもらうことで、その地方に対する興味や関心を高めて、観光客の増加を狙うという広報戦略でもあると思います。

「大河ドラマ検定」などは、まさにNHKの広報・宣伝活動の一環です。