大国主命(おおくにぬしのみこと)とは?因幡の白兎と国譲り神話も紹介!

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オオナムチ

古事記は、天皇の統治を正当化するために、天皇家の絶対的神聖化を意図して作られた架空の話(神話)ですが、この中には「因幡の白兎」など子供向けの説話として広く知られている物語もあります。

今回は古事記にある「大国主命」と彼の「国譲り」とはどういうものかをわかりやすくご紹介したいと思います。

1.「因幡の白兎」と「大国主命」

皆さんは子供の頃に「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」という説話を聞いたり絵本で読んだことがあるでしょう。この話は「情けは人の為ならず」という教訓も教えています。

ワニを騙した白ウサギがワニの怒りを買って皮を剥がされてしまって泣いているところを、心優しい「大国主命(おおくにぬしのみこと)」(オオナムチ)が助ける話ですが、このオオナムチとはどういう神だったのでしょうか?

イザナミ(女神)の夫であるイザナギ(男神)は「アマテラス(天照大御神)」「ツクヨミ(月読命)」「スサノオ(須佐之男命)」という三貴子を生み出しましたが、オオナムチ(大国主命)はスサノオの6代下った子孫です。

オオナムチには「八十神(やそがみ)」と呼ばれる大勢の異母兄がいました。彼らは今風に言えば「いじめっ子」です。美しい神「ヤカミヒメ(八上比売)」に求愛するための旅でもオオナムチだけに重い大きな袋を背負わせたり、白ウサギにも間違った治療法を教えて傷を悪化させたりします。

オオナムチは白ウサギに「真水で身体を洗って、河口に生えているガマの穂の花粉を撒いて、そこに寝ころべば治る」と教えます。「日本で初めての医術」といったところです。オオナムチのおかげで元気になった白ウサギは「ヤカミヒメと結婚できるのはあなただ」と告げます。

結局ヤカミヒメを射止めたのは白ウサギの神託(予言)通りオオナムチでした。

2.「オオナムチ(大国主命)」の「ニニギノミコト(瓊瓊杵尊)」への国譲り

オオナムチは、地下の根の国を訪問して「スセリヒメ(須勢理毘売命)」の父スサノオの数々の試練に打ち勝ってスセリヒメと呪器を得て帰り、兄弟たちを蹴散らして出雲の国の支配者となります。

その後「スクナヒコナ(少彦名)」とともに「葦原の中つ国(日本)」の荒ぶる神々を平定して国造りを行いましたが、「アマテラス」から「国譲り」の交渉役として派遣された「アメノオシホミミ」「アメノホヒ」や「アメノワカヒコ」と争いやすったもんだがあります。

最後に遣わされた「タケミカヅチ」がオオナムチとその子「コトシロヌシ」との間で「国譲りの約束」を取り付けます。

スクナヒコナは、オオナムチの国造りに際し、アメノカガミノフネに乗り、ヒムシの皮の着物を着て波の彼方からやって来て、「カミムスビ(神産巣日神)」(スクナヒコナの父)の命によって義兄弟の関係となって国造りに参加したということです。

「天孫降臨」は、「天照大御神(あまてらすおおみかみ)の命を受けて、孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が葦原の中つ国(日本)を治めるために高天原(たかまがはら)から日向国の高千穂峰(たかちほのみね)に天降(あまくだ)ったという神話」です。

オオナムチは、自分の居場所としての出雲大社の建造を条件にニニギノミコトに国を譲ります。そしてニニギノミコトの子孫が後に神武天皇として即位し、それ以降何代にも渡る天皇の歴史が始まったというわけです。

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