私が若いころ、喫茶店やレストランのウェイトレスは「無愛想で仏頂面」の代名詞のような存在でした。
「どうしてそんなに機嫌が悪いのか」と怪しむほどでしたが、ひょっとすると社内での人間関係がうまく行っていなくて経営者を困らせてやろうとか、あるいは接客業のストレスが高じて、いつの間にか「常に無愛想で仏頂面」になってしまったのかも知れません。
最近、外食チェーン店などのアルバイト店員が「過激な動画」で炎上し、解雇されたり逮捕される「バイトテロ」と呼ばれる事態が頻繁に起きています。決して許されることではありませんが、上記のようなストレスやアルバイトの過重労働が遠因になっているのではないでしょうか?
1.ファーストフード店の笑顔の応対は気持ちがよい
私がよく利用するマクドナルドやミスタードーナツ、ドトールコーヒーなどのファーストフード店の店員は、アルバイトがほとんどだと思いますが、いつも明るい笑顔で応対してくれるので、気持ちがよいものです。
マクドナルドの店に「スマイル0円」という印象的なメニュー掲示がありました。「がっちりマンデー」という日曜日朝7:30~8:00のTBSのテレビ番組でもマクドナルドの№1バイトの女性が登場して「マクドナルドのクルーはスマイル0円でがっちり」と紹介されていました。
昔の喫茶店やレストランのウェイトレスとは雲泥の差です。
2.ファーストフード店の日本語の言葉遣いが気になる
ただ、「一万円からでよろしかったでしょうか?」とか「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」という日本語の言葉遣いがいつも気になります。
英語で「何にいたしましょうか?」と注文を聞く時、「What will you like?」ではなく「What would you like?」という丁寧な言い方をしますが、この英語の丁寧語の「過去形」が「よろしかったでしょうか」という日本語の過去形の応対語になったのでしょうか?
しかし、この場合に「過去形の日本語」を使うのは適切ではないと思います。
3.応対マニュアルに問題があるのではないか
上の例で言えば「一万円お預かりします。ご注文は以上でよろしいでしょうか?」で十分なはずです。
「一万円から・・・」という質問は、千円くらいの商品を注文した時に「大きなお札」(一万円札や五千円札)一枚を出した時、「これでよいのか」という確認の意味と、1080円のような場合に消費税分の80円の小銭を出す人もいるので「これでよいのか」という再確認の意味もあるのでしょう。しかし、ちょっと引っかかる言葉遣いです。
ファーストフード店は、アメリカ発祥の店が多いので、「応対マニュアル」も英語を翻訳して作っているでしょうし、そんな中で「日本語として熟(こな)れていない表現」が出て来たのではないでしょうか?