前に「カラスがゴミ置き場の生ごみを食い荒らして困っている」という記事と、「行政による対策が必要」という記事を書きましたが、その後さまざまな工夫・努力を重ねた結果、とりあえず「カラス撃退」に成功しましたのでご紹介します。
1.当初自治会として取った対策
(1)カラス除けネット
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以前はカラスが棲みついておらず、ネットで覆っていなくても大丈夫でしたが、一旦カラスが町内に棲みついてしまうと、カラス除けネットが絶対に必要になります。
しかし、きちんとネットで覆っていても、賢いカラスはネットをくちばしで破ったり、ネットの裾から潜り込んでポリ袋を引っ張り出して穴を開け、生ゴミを食い散らかします。
(2)カラス除けネットへの重石の設置
「コンクリートブロック」と「土のう袋」と「ペットボトル」を併用して「重石」としてネットの裾に置いて、カラスが隙間からゴミ袋を引っ張り出すのを少しでも防ごうとしています。
しかし、賢いカラスは少しでも重石の甘い所があると、数羽が協力してネットを持ち上げてしまいます。
2.その後の様々な工夫・努力
(1)高槻市役所への相談
「有害鳥獣としてのカラスの駆除ができないか」を高槻市役所の担当課(環境緑政課)に相談しましたが、市役所としては、「鳥獣保護管理法」があるので出来ないとのことでした。
一つの方法として、民間の専門駆除業者に相談することも勧められましたが、ネットで調べたところ駆除ではなく追い払うだけで、しかも費用が高額になるようなので、自治会としては無理と判断しました。
そこで、もう一つの方法として、市役所で「カラスが嫌がる音が流れるCD」の貸出をしているというので、借りて帰りました。これはカセットデッキで再生してみると、カラスが危険を知らせる鳴き声のようです。しかし、明け方(朝5時ごろ)に多数のカラスが集まって大きな声で騒いでいる上に、このCDの音を出すことは、近隣住民の納得が得られそうになく、また電池式のカセットデッキを置く必要があるので、無理と判断し、返却しました。
最後に、「カラス被害の防止について」というチラシをもらいました。
そこには、「ごみ集積場所のカラス被害を防ぐためのポイント」として次のようなことが書かれていました。
①生ごみを減らす:食材の計画的な購入と食べ残しを減らす
②ごみ出しは収集日を守る
③カラスよけネットを使う:サイズが大きく、網目の細かいネットやシートを選ぶ。隙間を作らないように重石をする。たとえば「物干し竿」や「チェーン(鎖)」なども効果的
④ごみ収集日だけカラスよけグッズを使ってみる:CDなどの光り物など、カラスの嫌がる物の設置も効果がある。ただし、日常的に使用するとカラスが慣れてしまう可能性がある
(2)市販のカラスグッズ
ネットで調べるとさまざまな「カラス撃退グッズ」が販売されています。結論としては、費用が高かったり、取扱いに注意が必要だったり、そもそも効果があるのか買ってみないとわからないということから、私の自治会では使用を断念しました。
しかし、カラスの被害にお困りの方で、興味をお持ちの方は、次のような「カラス撃退グッズ」を試してみられてはいかがでしょうか?
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②吊り下げ羽毛カラス
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③カラス撃退スプレー
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④カラスよけステッカー
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⑤カラスなぜ逃げる
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⑥カラス追いカイト鷹
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⑦カラスよけネット(ファスナータイプ・折り畳み式)
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(3)「カラス侵入禁止」の張り紙の掲示
カラスの被害に困っていた時、テレビ番組で、「カラス侵入禁止の張り紙をしたら、カラスが寄り付かなくなった」という話が紹介されていました。
これの「種明かし」は、カラスが文字を読めるのではなく、この張り紙を通行人が見て、周りや電線などにカラスがいないかキョロキョロ探すので、カラスが嫌がって来なくなったというものです。
これは、簡単にできる方法なので、私も早速エクセルで二色刷りの張り紙(カラス侵入禁止)を作ってゴミ置き場の近くに張り出しました。
(4)カラスよけネットの上に乗せる重石の工夫と数の追加
①「コンクリートブロック破片」を土のう袋に詰めたもの:「コンクリートブロック」はホームセンターで1個購入し、ネットの裾に置いてあるのですが、これは重すぎてネットを持ち上げるためにどけるのが大変で、怪我をする恐れもあります。そこで、「コンクリートブロック破片」や「ゴロタ石」を集めて土のう袋に詰めました。
②「水を入れたペットボトル」を土のう袋に詰めたもの:「ペットボトル」だけをネットの裾に置いておくと、水が入っていても「ゴミ」と間違われて持って行かれることがあったので、土のう袋に詰めました。防災用品として購入していて消費期限の切れた2リットルのペットボトルや使用済みのお茶の2リットルのペットボトルを利用しました。
なお、当初ペットボトルを土のう袋に入れていたのですが、土のう袋は風雨に曝されると破れてしまうことがわかり、最終的にはペットボトルだけにしました。ゴミ収集の人も、我々の自治会がペットボトルを重石に利用していることが浸透した結果、ゴミと間違って持って行かれることもなくなりました。
③ペットボトルの重石の追加:少しでも隙間があると、カラスは数羽が共同作業でくちばしを使ってネットを持ち上げ、ゴミ袋を引っ張り出します。そこで持ち上げられないくらいの間隔になるまで重石を追加しました。
(5)「注意喚起の文章」を書いた張り紙の掲示
重石をたくさん置くと、重石をのけてネットの中にゴミを入れるのが面倒なためか、ネットの上にゴミを置く人が現れたので、次のような注意喚起の掲示をゴミ置き場に張り出しました。
【警告!】ネットからゴミがはみ出しているとカラスがゴミを食い荒らし散乱しています。
気持ちよく置き場を利用するためにゴミは必ずきちんとネットの中に入れましょう!
〇〇町自治会
(6)生ごみは紙袋につつむ
カラスは「嗅覚が弱い」ので、古新聞や紙袋に包むと生ごみの臭いが洩れないので効果があります。生ごみは全て「段ボール箱に入れる」というルールを決めている自治会もあるそうです。
(7)関西電力に「カラスが電線に止まりにくい装置」の設置依頼
以前カラスの糞害に悩まされていた知人が、関西電力に「カラスが電線に止まりにくい装置」を自宅前に設置するよう依頼したところ、カラスが来なくなり、ゴミ置き場もネットがなくても被害が起きなくなったそうです。
そこで、早速関西電力に電話して「事前の実地調査」に来てもらって話を聞いたところ、次のようなことがわかりました。
①この装置は、カラスが「電線」に止まりにくくするものですが、賢いカラスは、電線に止まれなくなると、民家の屋根やベランダに止まって糞をするようになるかもしれないこと
②この装置の設置依頼が今殺到しており、「4カ月待ち」の状態で、今年のカラスの産卵・繁殖期(3月~7月)には間に合わないこと
この「鳥害対策工事」は、電線にプラスチックの器具を等間隔に取り付け、その器具同士を細いピアノ線のようなものでつなぐというものです。カラス・ムクドリ・ドバトなど鳥の種類によって異なるそうです。
民家の屋根やベランダへの「二次被害」の恐れもありますが、とりあえず関西電力への「カラスの鳥害対策工事」の依頼をし、2020年9月初旬に工事を実施済みです。
(8)「カラス除けネット」を二重に掛ける
一枚の「カラス除けネット」を数年間使っていたところ、カラスがくちばしでつついて方々に穴を開けたため、新しいネットを買うことにしました。
以前は古いネットは捨てて新しいネットに取り換えていたのですが、今回は穴の開いた古いネットを下に掛けて、その上に新しいネット二重に掛けることにしました。
そうすることで、カラスが上のネットを引っ張り上げても、ゴミ袋が取り出せないことを「学習」し、諦めてくれるのを期待したのです。これは効果的だったようです。
もしも今年、賢いカラスがまた別の作戦を考えてゴミ置き場を荒らすようなことがあれば、私の方でも、新たな対策を考えなければならないと思っています。
カラスとの「いたちごっこ」のような知恵比べはまだまだ続くと覚悟しておいた方がよさそうです。