タピオカが大ブーム！流行を追う人の心理とは？

１．御朱印帳ブーム

最近、「令和」への改元に伴う「御朱印帳」の過熱気味のブームがありました。これは、「信仰心から御朱印帳を求める人」よりも、「流行だから買いたいという人」や「転売目的の人」が多かったように思います。

また、中国における「ユニクロのコラボＴシャツ騒動」を見ると、「転売目的の人」が売り場に殺到し、争奪戦を繰り広げたのですが、背景には「流行を追う人」の存在が透けて見えます。

２．大阪で今若い女性に大流行のタピオカ

ついこの間、西梅田のあたりを歩いていると、若い女性が行列しているのに出くわしました。行列の先を辿って行くと、「徳茶」（ＴＯＫＵＣＨＡ）という「黒糖タピオカ専門店」がありました。間口が小さく奥行きもあまりない小さな店で「持ち帰り専門店」です。今年4月オープンですが、口コミで広まり今や若い女性に大人気だそうです。

ＪＲ大阪駅桜橋口にある「ＴＥＡ１８エキマルシェ大阪店」という「台湾茶とタピオカ専門店」や、グランフロント大阪の「春水堂」なども行列ができるほどの人気で、台湾発祥の「タピオカ」旋風は凄まじいものがあります。つい最近、高槻市内にもタピオカの店ができて、開店日には女子高生が行列して並んでいました。

これは「信仰心」や「転売目的」とは無関係で、純粋な「おしゃれなグルメブームの一種」と考えてよいと思います。

ところで、この「タピオカブーム」は今回が初めてではありません。第一次ブームは1992年ごろで、バブルが崩壊した時期です。第二次ブームは2008年ごろで、リーマンショックの時です。今回は第三次ブームで、米中貿易戦争や日韓関係悪化の時期です。

このように「タピオカブーム」はどうも「景気後退時期」と重なっているようです。そういうわけで「景気悪化→賃料低下→低単価店に出店余地→タピオカ店に商機」とそのブームの理由を解説する向きもあります。

３．流行を追う人の心理

ところで、流行を追う心理とはどのようなものでしょうか？

（１）承認欲求

流行の話題性に便乗して、自分が注目を浴びたいという欲求が根底にあると思います。流行の最先端を行っていると誇示するわけです。

（２）不安心理

本来の「おしゃれ」は流行に左右されずに自分らしさを大切にしたものですが、「自分らしさ」を自覚できない多くの人は、流行を追わないとマイノリティーになって取り残される不安心理が先に立って、流行を追うことで安心感を得ようとします。

皆と一緒だと無難で楽ですから、人は流行に流されやすいと言えます。

蛇足ですが、「おしゃれ」という言葉の語源について少しご紹介します。

「おしゃれ」という言葉は、「洒落（しゃらく）」から来ています。これは、「物事にこだわらず、さっぱりしているさま。しゃれているさま」のことです。よく似た言葉に「洒洒落落（しゃしゃらくらく）」があります。「洒洒」は「性質、挙動、服装などがさっぱりしていること」で、「落落」は「気持ちが大きく率直なこと」です。ということで、「洒洒落落」は「性質や言動などがさっぱりとしていて、物事にこだわることのないさま」と言う意味になります。

（３）自己満足

新しいものに触れることで刺激を受けたいという心理です。新しいものは、脳が処理したことがないものなので、脳が刺激を受けて強い好奇心を示すとともに快感を覚えるのです。

４．流行に流されない生き方

流行は、ファッション・髪型・食べ物・書籍（ベストセラー）・音楽（流行歌）・クルマから、生き方・価値観などまであります。

私は、流行に踊らされて、流行を作り出した業界の意のままにカモにされることは好きではありません。

流行を追う人の心理に「（転売目的の）経済的利益追求」もあると上に書きましたが、流行を作り出す側の心理（というより目的）は明らかに「経済的利益追求」です。そのため、特にファッションなどでは流行のサイクルは短くなってきます。

自分の生活スタイル・価値観は、長年にわたって培われたものであり、それを大切にしたいと私は思っています。

そして、世間の流行からは距離を置いて、一歩下がった所から眺めていたいと思っています。たとえ「時代遅れ」と呼ばれようとも・・・

５．タピオカの食マナーの惨状と大量摂取による体への悪影響

このように、今大流行のタピオカですが、深刻な「ゴミ問題」も起きています。

高槻市でもタピオカ専門店の出店ラッシュですが、自動販売機用のゴミ箱のようなものがないためか、食べ残し（飲み残し）のカップゴミの放置やポイ捨てが目立つほか、自動販売機用のゴミ箱に無理やり押し込んだりしている例もあります。

タピオカ専門店の方にお願いなのですが、「専用ゴミ箱」の設置と、「ゴミを路上などに捨てないようにマナー指導」をお願いしたいと思います。