ジビエ料理が最近人気に!農水省も野生鳥獣被害対策と地域活性化を兼ねて後押し

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ジビエ料理

1.「ジビエ料理」とは

一般社団法人「日本ジビエ振興協会」は、ジビエ料理を次のように紹介しています。

ジビエとは、狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味する言葉(フランス語)で、ヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから発展してきた食文化です。

その昔フランスなどでは、ジビエを使った料理は自分の領地で狩猟ができるような、上流階級の貴族の口にしか入らないほど貴重なものでした。

そのためフランス料理界では古くから高級食材として重宝され、高貴で特別な料理として愛され続けてきました。

そこでは、動物の尊い生命を奪う代わりに肉から内臓、骨、血液に至るまで、全ての部位を余すことなく料理に使い、生命に感謝を捧げようという精神が流れています。山野を駆け巡り大空を舞った天然の肉は、脂肪が少なく引き締まり、栄養価も高い、まさに森からの贈り物。力強く生命力に溢れた冬季限定のごちそうです。

野生鳥獣による農作物や樹木の食害は年々増加しており、平成24年度の年間被害額は230億円にも上っています。ジビエ料理がもっと人気になれば、「厄介者を資源に」ということになりますし、地域活性化にもつながります。

代表的なジビエ料理は、シカ肉やイノシシ肉です。

ただ、ジビエを珍味と称して生食するのは、感染症や肝炎、寄生虫のリスクがあって大変危険です。

また、野生鳥獣の臭いが苦手という人も多いかも知れません。

2.「狩りガール」とは

最近、狩猟を始めた若者、特に女性がテレビや新聞などのマスコミに取り上げられる機会が増えています。

大日本猟友会は、実在の女性狩猟者をモデルに「目指せ!狩りガール」という連載企画サイトを立ち上げ、女性へのPRに積極的です。

しかし、今のところは、まだまだ少ないというのが現実のようです。

3.今後の課題

(1)ハンター数の拡大

日本の狩猟人口は、年々高齢化し、かつ減少しつつあります。1979年には45万人だったのが、1995年には25万人、2012年には13万人程度となっています。

若者、特に「狩りガール」と呼ばれるような女性の増加が期待されるところです。

(2)ジビエの安全確保

①食肉

解体までに獣医師による病原微生物や寄生虫の検査が行われておらず、リスクの高い肉と指摘されています。

厚生労働省は、「よく加熱して食べる」ように注意を促しています。ジビエ肉を食べた当人に自覚症状が出なくても、その献血から輸血された病人がジビエ肉由来の病原微生物により発症した例もあるそうです。

②捕獲・解体

野生動物には、ダニなどの吸血性節足動物が付着しているため、捕獲・運搬・解体作業時に直接の作業従事者以外にも、従事者の家族や近隣住民も日本紅斑熱などに感染する恐れがあるので、十分な注意が必要です。

(3)ジビエ流通のインフラ整備

今までは、ジビエ料理のシカ肉やイノシシ肉の供給は個別契約のため、ジビエ料理への根強い需要がある一方、外食産業で「定番メニュー」に取り入れるためには、供給面の不安があって出来ませんでした。

農林水産省によると、2017年度のジビエの利用量は、食用で1230トン、一方外食チェーンが1つの定番メニューにジビエを採用するだけで100トンレベルの肉が必要になります。需要に供給が追い付かないこの現状を改めるため、販売を一本化する供給体制が必要だったのです。

そこで、「日本ジビエ振興協会」がジビエ料理の普及に弾みをつけるために、全国の加工処理施設から、シカやイノシシなど野生鳥獣の肉(ジビエ)を集めて飲食店に供給する体制の整備(インフラ整備)を進めています。具体的には、2019年7月に長野県富士見町に「信州富士見高原ファーム」を立ち上げました。

なお、農林水産省は全国的なジビエの需要拡大に取り組む「全国ジビエプロモーション事業」の一環として、全国の飲食店などがジビエメニューを提供する「全国ジビエフェア」を2019/11/1~2020/2/28の期間で開催します。事業は「日本フードサービス協会」が実施します。


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