最近、「エゴサーチ」という言葉をよく聞くようになりました。
先日もテレビで「アッコにおまかせ!」を見ていると、「政治オタク」というのか「政治家好き」のタレント井上咲良(いのうえさくら)さんが、菅内閣の閣僚人事予想の中で、「河野太郎さんはエゴサーチ力が強い」とコメントしていました。
確かにネットで「河野太郎エゴサーチ力が強い」と検索するとたくさんの記事が出て来ます。
彼女は、今は引退しましたがかつてテレビによく出ていた「国会見学が趣味」で「国会議員の追っかけ」もしていた春香(はるか)クリスティーンさんとよく似た「政治家大好きタレント」のようで、実際に大物政治家とツーショットを撮ったりしており、いろいろな政治家のエピソードを詳しく知っているようです。
今回は井上咲良ではなく、「エゴサーチ」についてわかりやすくご紹介したいと思います。
1.エゴサーチとは
「エゴサーチ」(略称:エゴサ)とは、「自分自身や、関わっている会社、自社サービスなどについて、世間からどのような意見があるのかを知るために検索すること」です。「自分検索」「自己検索」ということです。
具体的には、「検索エンジンなどを使って自分の本名やハンドルネーム、運営しているサイト名やブログ名を検索し、インターネット上における自分自身の評価を確認する行為のこと」です。
なお「エゴサーチ」は和製英語ではなく英語由来の言葉で、「egosearching」や「egosurfing」とも言います。
自分が知らない間にウェブページで個人情報が書かれていたり、またインターネット上で誹謗中傷されている場合があり、それを発見するためという場合もありますが、度を超すと「インターネット依存症」にもなりかねません。
現在のようにインターネットが普及する前は、役者・俳優は自分の出演した舞台や映画・テレビドラマについての新聞や雑誌に掲載される評論家の批評を気にしましたし、作家は自分の作品についての批判や評論を本の売れ行きと同様に気にしたようです。
確かに賞賛されたり高評価を受けると気分が良くなりますが、批判されたり貶(けな)されると腹が立ったり気分が落ち込むのは人情というものです。
ネット上の「いじめ」や「炎上」などによる自殺も報道されています。エゴサーチもほどほどにして、場合によっては時々「情報遮断」して冷静な気持ちを保持し、自分を見失わないようにすることも大切だと思います。
蛇足ですが、「エゴサーチ」の対義語は、「パブリックサーチ」(略称:パブサ)です。これは「インターネット上で、有名人や友人など特定の他者を検索すること」です。
2.エゴサーチする方法
「検索エンジン」を使う方法と、TwitterやLINE、Instagramのような「SNS」を使う方法とがあります。
(1)「検索エンジン」を使う方法
「名前(個人名、企業名、サービス名)+評判」で検索すると、自分(自社、サービス)に対する評判が書かれた記事や投稿が見つかります。
(2)「SNS」を使う方法
①Twitter
Twitter上部の「検索窓」に、「自分の名前(ドメイン名)」や「自社の名前」「サービス名」のような「関連キーワード」を入れるだけです。
「Yahoo!リアルタイム検索forTwitter検索」というサイト・アプリもあります。このアプリを開いて、初期の画面上部にある「検索窓」に検索したいワードを入力すると、見やすく一覧表示されます。
なお、こちらが「エゴサーチ」していることは、Twitterに投稿している相手にはわからないようになっています。
②LINE
毎回Twitterの検索窓からエゴサーチするのは面倒だという方には、LINEの活用がおすすめです。
そのためにはIFTTTアプリをダウンロードする必要がありますが、これを活用すれば自動でエゴサーチ結果の通知が可能です。
③Instagram
Twitterは文字による投稿がメインですが、Instagramは写真の投稿がメインとなります。
Instagramの検索窓に「調べたいキーワード」を入力すれば、該当するInstagram投稿が出て来ます。
3.エゴサーチのメリット・デメリット
(1)メリット
①世間の関心度がわかる
②正直な意見やリアルな反応を知ることができる
③企業にとってコストと時間をかけずに自社の評判がわかり、経費削減につながる
④ネガティブな意見も会社に役立つ新しい商品・サービスの発見につながる可能性がある
⑤良い評判を拡散できる
自社商品のプラスになることをツイートしてくれた人を「リツイート」したり、自分の本を購入してくれた人を「リツイート」したりすることで、「ホリエモン」がよくやっています。
⑥フォロアーを増やし、フィードバックを得ることができる
自分のブログ記事をツイートしてくれている人をエゴサーチで見つけることができれば、こちらからフォローしたりコミュニケーションを取ることができるからです。
(2)デメリット
①誹謗中傷が目に入ってしまい、心理的ストレスを受ける可能性がある
②エゴサーチするだけで終わってしまう
③インターネットを頻繁に利用する層が中心で意見の偏りが発生してしまうこともある