<2021/7/31追記>緊急事態宣言による経済損失はオリ・パラ経済効果を上回る!
野村総研は「緊急事態宣言による経済損失はオリンピック・パラリンピック経済効果を大きく上回る」との試算をまとめました。
試算では、神奈川など4府県に緊急事態宣言が適用されることで生じる経済損失は9,400億円としています。
さらに、東京都などでの期限延長を合わせると、「4回目の緊急事態宣言」による経済損失は2兆1,900億円に膨らむということです。
東京オリンピック・パラリンピックによって見込まれる経済効果1兆6,771億円を大きく上回ることになり、五輪効果は「完全に相殺されてしまう計算」としています。
1.昨年から1年以上も続く「連日のコロナ報道」は国民を洗脳するインフォデミック
(1)「インフォデミック」はもともとWHOが注意喚起のために作った造語
「インフォデミック(infodemic)」とは、「根拠のない情報が大量に拡散する状況」を指す言葉で、「情報」を意味する「インフォメーション(information)」と「一定の集団や地域での感染症の流行」を意味する「エピデミック(epidemic)」を合わせた造語です。
この言葉は、2020年2月にWHO(世界保健機関)がパンデミックとなった新型肺炎をめぐってデマや誤った情報が急激に拡散している状況に対して注意喚起するために使った言葉です。
(2)「連日のコロナ報道」も国民を洗脳する「インフォデミック」
昨年から1年以上も続く「連日のコロナ報道」は、さながら「コロナ狂騒曲」とも言うべき状況です。
報道が「コロナに偏り過ぎている」ばかりでなく、報道番組や情報番組での伝え方が「コロナや変異株の恐ろしさを強調して、国民の不安を煽っている」ことは大いに問題です。
ネット上で拡散するさまざまなインフォデミックであれば、多くの国民をパニックに近い心理に追い込む恐れはありません。
しかしテレビや新聞の報道はネット上の噂などに比べれば一応信頼性が高いため、報道による多くの国民への影響はかなり高いと考えられます
世論調査で「五輪中止論」に同調する人が多いのもその表れだと私は思います。
その報道が「コロナや変異株を過度に恐れさせるもの」であったり、「自粛を求め続けるもの」であった場合、「国民に正しい判断をさせず、思考停止状態にさせる洗脳」になる可能性が高くなります。
つまり、「コロナ」と「経済や社会生活、他の病気」とのバランスを冷静に考える力を奪い、「コロナうつなどの心身の不調」を招いたり、「企業の倒産・非正規雇用者の失業や、生活苦、自殺の増加」「社会経済活動の停滞と景気悪化」「国や自治体の莫大な休業補償負担による国民・住民の税負担増大への撥ね返り」などの弊害を生み出しています。
東京都も下の表のとおり、2020年7月時点で貯金にあたる「財政調整基金残高」は、9000億円から807億円に激減し、底を突きかけています。
野党の「人命優先(コロナ撲滅)か」それとも「経済優先か」といった単純な二者択一的な議論が多くの国民に悪影響を及ぼしています。
ウイルスが変異株を作ることは何も珍しいことではなく、ウイルスも生き残りのために必死で変異株を作るわけです。「変異株は怖い」という恐怖感を与え続けることは、報道の正しい姿勢とは思えません。
2.今回の三度目の「緊急事態宣言」は百害あって一利なし
そもそも「コロナ」を「緊急事態宣言」による「休業」や「時短営業」「外出自粛」「人流抑制」などで抑え込めると考えているのが間違いです。
インフルエンザに毎年約1000万人がかかり(上のグラフ参照)、約1万人の死者が出ているそうですが、インフルエンザを抑え込むために「緊急事態宣言」を出したり「休業」や「時短営業」「人流抑制」をしたことはありません。
季節性インフルエンザは、毎年いろいろな型が流行しますがワクチンも治療薬もあります。しかし意外なことに感染者数は毎年膨大な人数に上っています。
なぜ「コロナ」だけが特別扱いなのでしょうか?
また先日、内閣府参与の高橋洋一氏が、「諸外国に比べて日本の状況はさざ波」とツイートしただけで大バッシングを受けましたが、冷静にデータを見れば当たり前のことを言っただけです。
日本と同程度にコロナが落ち着いてきたイギリスなどは経済活動を本格化させています。
日本も誤った政策によって経済活動を抑え込むのではなく、そろそろ「ウイズコロナ」で経済活動を本格化させるべきなのです。
「緊急事態宣言」は、政治家の「一生懸命コロナ対策をやっています」というパフォーマンスに過ぎなくなっています。
「緊急事態宣言」という政府や知事による「国民・住民への感情支配催眠術」に対して、一部の国民はそろそろおかしいと気付き始めていると私は思います。
その数が今後ますます増えて行って、政府や知事による出口の見えない「効果のない政策」に休業要請を受けている飲食店などの事業者がNOを突き付ける時期がまもなく来るのではないかと期待しています。
政府や知事も過去3回の「緊急事態宣言」による効果を検証し、幅広に行ってきた「謎対策」や「過剰対策」を早急に見直してやめるべきものは即刻停止し、「飛沫拡散防止」という感染対策の原点に戻るべきだと思います。
現在、コロナに対応しているのは大病院など少数の医療機関だけなので「医療逼迫」「医療崩壊」が起きています。原因は「コロナが感染症2類相当」のまま据え置かれているためです。これを季節性インフルエンザと同様に「感染症5類に変更」すれば、多くの医療機関で対応できるようになり、「医療逼迫」「医療崩壊」は解消されます。
私はコロナについての基本的な考え方は、「国際医療福祉大学の高橋泰教授の仮説」が一番妥当だと思います。