「夏」と「秋」の季節感を表す四字熟語

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九夏三伏

1.「夏」の季節感を表す四字熟語

(1)九夏三伏(きゅうかさんぷく)

夏の最も暑い頃のことです。「九夏」は九旬の夏の意で、夏の九十日間、夏いっぱいを指します。「三伏」は「初伏」(夏至後の三度目の「庚(かのえ)の日」)、「中伏」(四度目の「庚の日」)、「末伏」(立秋後の初めての「庚の日」)のことで、夏の最も暑い時期を言います。

(2)流金鑠石(りゅうきんしゃくせき)

高温によって金属を溶かして流し、また石をも溶かしてしまう意から、厳しい暑さの形容です。「鑠」は溶かす意です。出典は「楚辞」です。

「金(きん)を流し石を鑠(とか)す」と訓読します。

十個の太陽が東方の果てに茂る扶桑の木の上に昇り、順に天空を回って、その熱で、溶けたり燃えたりしない金石などもみな溶かしたという中国の伝説に由来する言葉です。

(3)烈日赫赫(れつじつかくかく/れつじつかっかく)

激しく太陽が照りつけて、非常に暑いさまです。

「烈日」は激しく照りつける夏の太陽のことです。

(4)六月無礼(ろくがつぶれい)

旧暦の6月は今の暦では7月から8月にあたります。「六月無礼」とは、暑い夏にはちょっとくらい軽装しても無礼にはあたらないという意味の言葉です。つまり今の言葉で言えば「クールビズ」ということですね。
平家物語にもでてくる【六月無礼】という言葉。もしかしたらクールビズは平安時代からあったのかもしれませんね。

2.「秋」の季節感を表す四字熟語

(1)月白風清(げっぱくふうせい)

静かで美しい秋の月の明るい夜の風情のことです。蘇軾の「後赤壁賦」です。

「月白」は白く美しく輝く月、「風清」は涼しくさっぱりとした秋の風のことです。

「月白く風清し」と訓読します。「風清月白(ふうせいげっぱく)」とも言います。

(2)刻露清秀(こくろせいしゅう)

秋の気候のさっぱりと清々(すがすが)しいさま、秋の景色の清々しいさまのことです。

「刻露」は木の葉が落ちて山の姿が厳しく現れることで、「清秀」は気が澄んで清く、眺めが秀麗なさまのことです。

欧陽脩(おうようしゅう)の「豊楽亭記(ほうらくていのき)」です。

(3)五色霜林(ごしきのそうりん)

美しい紅葉の風景のことです。出典は銭惟善(ぜんいぜん)の詩「南江夕照(なんこうせきしょう)」です。

「五色」は色とりどりの様子で、「霜林」は霜のかかった林のことです。晩秋の風景の代表です。霜にあたることによって葉が黄色や紅に変わることからです。

(4)初秋涼夕(しょしゅうりょうせき)

秋の始めの涼しい夜のことです。「涼夕」は気温の涼しい夜です。

月が美しく出ていて、さわやかな風が吹く秋の夜をいう言葉です。

出典は「南史」です。

(5)新涼灯火(しんりょうとうか)

秋の初めの涼しくなり始めた頃は、明かりの下で読書をするのにふさわしい時期である意です。

「新涼」は初秋の涼しさで、「灯火」は「灯火親しむべき候」の略で、明かりの下で読書するのに適した時期の意です。

「灯火可親(とうかかしん)」も同様の意味です。

(6)素気清泚(そきせいせい)

秋の気の清く澄み渡っている様子のことです。「素」は白色の意で、五行説では白色を秋とすることから秋を指します。「泚」は清く明らかなことです。

出典は「宋史」です。

(7)灯火可親(とうかかしん)

秋の涼しさと長い夜は、明かりの下で読書するのに適しているということです。初秋の清々(すがすが)しい季節の形容です。

一般に「灯火親しむ可(べ)し」と訓読します。

(8)風霜高潔(ふうそうこうけつ)

清らかに澄んだ秋の景色の形容です。風が高い空を吹き渡り、霜が白く清らかに降りる意です。また、気高くて潔く、堅く節操を守ることです。

出典は欧陽脩の「酔翁亭記(すいおうていのき)」です。



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