日本語の面白い語源・由来(ら-③)ラムネ・ランドセル・埒が明かない・落語・ラリる・ラーメン

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ラムネ

日本語の語源には面白いものがたくさんあります。

前に「国語辞典を読む楽しみ」という記事を書きましたが、語源を知ることは日本語を深く知る手掛かりにもなりますので、ぜひ気楽に楽しんでお読みください。

以前にも散発的に「日本語の面白い語源・由来」の記事をいくつか書きましたが、検索の便宜も考えて前回に引き続き、「50音順」にシリーズで、面白い言葉の意味と語源が何かをご紹介したいと思います。季語のある言葉については、例句もご紹介します。

1.ラムネ

ラムネ

ラムネ」とは、「炭酸水に甘味・酸味・香料などを加えた清涼飲料水」です。サイダーとほぼ変わりありませんが、ガラス玉入りの瓶に入っています。また、この飲み物の味を模した菓子(ラムネ菓子)、月賦をいう俗語でもあります。

ラムネは、「レモン水」を意味する英語「lemonade(レモネード)」が訛った語です。
レモネードは、嘉永6年(1853年)にペリー提督が浦賀へ来航した際、渡来したとする説が有力とされます。

当初、「レモン水」や「オランダ水」などとも呼ばれたが、のちに「ラムネ」が一般的な呼称となりました。

当時のラムネの栓はビー玉ではなく、シャンパンのようなコルク栓で、ビー玉の栓の発案は日本人ではなく、イギリス人が発明した方法を模したものであるということです。

現代ではほぼ使われなくなりましたが、ラムネを飲むとげっぷが出ることから、「月賦」の隠語としても「ラムネ」の語は使われていました。

「ラムネ」は夏の季語です。

2.ランドセル

ランドセル

ランドセル」とは、「小学生が背中に背負うかばん」です。

ランドセルは、背負いかばんを意味するオランダ語「ransel(ランセル)」が転訛した語です。
幕末時代に兵士の「背嚢(はいのう)」として輸入された、布製のリュックサックのようなものでした。

この語が一般に定着する以前は「ランドセイル」とも呼ばれ、「革袋」を「ランドセル」と読ませた例も見られます。

ランドセルが通学用かばんとなった由来は、明治18年(1885年)、学習院が馬車や人力車での通学を禁じた際、学用品や弁当などを入れて通学させたことによります。

2年後の明治20年(1887年)、内閣総理大臣であった伊藤博文が、皇太子殿下(大正天皇)の学習院初等科入学を祝し、箱型で革製の頑丈なランドセルを特別に作らせ献上したものが、現在のランドセルの原型となっています。

全国の小学校にランドセルが普及したのは、昭和30年代以降です。

3.埒が明かない(らちがあかない)

埒が明かない

埒が明かない」とは、「事態が進展しない。問題が解決しない」ことです。

埒が明かないの「埒(らち)」は、囲いや仕切りのことで、主に、馬場の周囲に設けた柵(上の画像)のことをいいます。

本来、「物事の決まりがつく」「かたがつく」などの意味で、「埒が明く(らちがあく)」と使われていましたが、現代では否定表現の「埒が明かない」と使われることが多くなっています。

「埒」が進展の意味で使われるようになった由来には、加茂の競べ馬(くらべうま)で、柵が外されるのを待ちわびた一般客が言った言葉からとする説。
春日大社の祭礼で、金春太夫(こんばるだゆう)が祝詞を読み終わるまで神輿の柵が開かず、一般人が中に入れなかったことからとする説があります。

4.落語(らくご)

桂枝雀

落語」とは、「筋のある滑稽なはなしに身振りを加え、最後に落ちをつける話芸で、寄席演芸のひとつ」です。

落語は、落ちのある話の「落とし咄(おとしばなし)」から生まれた言葉です。
近世初期頃、「京・大坂・江戸」の三都で落語は生まれましたが、当初は「噺・咄・話(はなし)」と呼ばれ、上方を中心にした「軽口咄(かるくちばなし)」、江戸を中心とした「落とし咄」、身振りなどを加えた「仕方咄(しかたばなし)」などの呼び名がありました。

「落語」の表記は18世紀後半より見られますが、この当時も「おとしばなし」と呼ばれ、「らくご」と言われ始めたのは明治時代の半ば頃です。

5.ラリる(らりる)

ラリる

ラリる」とは、「薬物などの影響で、舌が回らなくなったり、ふらふらする状態」のことです。

ラリるの「ラリ」の語源は、以下の通り諸説あります。
①睡眠薬を飲むと、ろれつが回らなくなり、「らりるれろ」のラ行しか発音できなくなるためという説。
②馬鹿者を意味する「らり」を動詞化したとする説。
③めちゃめちゃになることを意味する「乱離骨灰(らりこっぱい)」の略「乱離(らり)」を動詞化したとする説。

ラリるは、眠剤ブームの1960年代頃から多く用いられるようになった言葉なので、「らりるれろ」の説が有力とも言われます。

しかし、「乱離骨灰」を略した「乱離」や「乱離にする」といった表現は、江戸時代から使われています。

「馬鹿になる」の意味で「乱離になる」と用いた例も多く見られるため、③の説は②の説も含んでおり、ラリるの語源は「乱離骨灰」で間違いないと思われます。

6.ラーメン/拉麺/老麺

ラーメン

ラーメン」とは、「小麦粉に卵、水、かん水(炭酸ナトリウムや炭酸カリウムが入った水)を加えて、こねたもの物を伸ばした中華風の麺」です。この麺にスープを入れた料理も指します。中華そば、支那そばとも。

ラーメンの「拉(ラー)」は中国語で「引っ張る」、「麺(メン)」は小麦粉を意味します。
麺は製法によって、「拉麺(ラーメン)」「刀削麺(とうさくめん)」「捍麺(かんめん)」と呼ばれます。

ラーメンの漢字には「拉麺」のほか、「老麺」や「柳麺」もありますが、これらは当て字です。