前に「外国人との共生にシビアなルールを適用するスイスは日本にも大いに参考になる」という記事を書きましたが、厳しい罰則だけでは「納得性」や「実効性」の面で少し不安を感じていました。
1.お手本動画
ところが最近、訪日外国人向けに日本の日常生活の流儀(たとえば「ゴミ出し」のルールなど)を「お手本動画」で紹介するサービスがあることを知りました。
また、日本で働く外国人向けには、日本の仕事の流儀(たとえば飲食店の厨房における、「日本独特の繊細な野菜の剥き方と切り方」など)を「お手本動画」で紹介するサービスもあるのです。これについては、既に日本に来ている外国人労働者が母国語で説明ナレーションを入れているので、初めて日本に来て「日本語の壁」にぶつかっている外国人にも「わかりやすい」と好評のようです。
この「お手本動画」サービスは、知識やノウハウの動画共有サービスを展開する「so easy社」が提供するものです。
インドネシアを中心に水産貿易事業を手掛ける「FTI JAPAN社」は「so easy社」と提携して動画を作成し、インドネシアの加工場で働く現地スタッフにマグロの加工や管理について動画を使って指導しているそうです。
2.習慣の違いに起因する「日常生活のトラブル解消」
外国人の方では、習慣が違うため悪気がなくても、日本の習慣に従わないことによる日常生活のトラブルは、外国人労働者の増加によって今後ますます増えることが予想されます。
そんな時、山本五十六が言ったように、「やってみせ 言って聞かせてさせてみて 誉めてやらねば人は動かじ」ということになりますが、日本語の壁(日本人にとっては外国語の壁)があるので、なかなか難しいところです。
そこで、この「お手本動画」を見せれば、「やってみせ」が実現できることになります。
「日本の日常生活の手引き」として大いに活用してほしいものです。
3.日本語の不自由な「外国人労働者の即戦力化マニュアル」
日本における独特で繊細な仕事の流儀は、外国人には理解するのがなかなか難しいと思います。
日本人が言葉で説明しようとしても、日本語はなかなか通じないし、日本人は英語は不得意な人が多いのでなかなかうまく説明できないものです。すでに日本に来て慣れている外国人スタッフから説明させるにしても、言葉だけではなかなか理解しにくいものです。
そこで「百聞は一見に如かず」です。「お手本動画」を見せれば、「やってみせ」が実現できることになります。
この動画はうまく活用すれば、効率的に「外国人労働者を即戦力化するマニュアル」の決定版になると思います。説明ナレーションの言語を変えれば、中国人でも東南アジアの人でも理解できると思います。