先日、兵庫県立高校の教諭が、兵庫県立大学の推薦入試の「入学願書出し忘れ」をしたため、4名の生徒が大学入試を受験できなかったとの報道がありました。
兵庫県教育委員会の謝罪会見では、「生徒の人生を左右しかねない重大ミス」として謝罪するとともに「願書の提出にかかわった複数の教諭を処分する」方針を明らかにしました。
しかし、兵庫県教育委員会・兵庫県立高校・兵庫県立大学の対応にはいろいろと問題が多いようです。今回はこれについて考えてみたいと思います。
1.兵庫県教育委員会の「姿勢」の問題点
「謝罪」と「教員の処分」は発表しましたが、肝心の「4名の生徒の救済措置」はどうなっているのでしょうか?むしろそちらの方が最重要なのではないかと思います。「生徒ファースト」の姿勢は全く見られません。これでは口先だけの謝罪のように見えます。
2.兵庫県立高校の「願書提出管理体制」の問題点
この高校では、「推薦入試の願書」は「学校で取りまとめて提出」することにしていたそうです。生徒は「校内の締切期限」を守って高校に願書を提出したそうです。
ところが、「進路指導部の教員ら」は「同大学の締切期限を確認せず」「締切日当日に郵送」していたそうです。
何という「無責任体制」「管理不在」でしょうか?高校生や新入社員にも劣るお粗末さです。
3.兵庫県立大学の「今回の事態への対応」の問題点
「兵庫県立高校の校長」は、今回の「事態を兵庫県立大学に説明した」そうですが、「願書を受理しなかった」とのことです。
100%「兵庫県立高校」の不手際であることは明らかですが、校長が事態を説明しても願書を受理しないというのは、「杓子定規にもほどがある」「全く生徒ファーストでない対応」と言わざるを得ません。
4.受験できなかった「4名の生徒の救済措置」の問題
大学と教育委員会、高校の三者が早急に話し合い、善後策を講ずる必要があると思います。たとえば、さかのぼって入学願書を受理し、合否を判定するなどの救済措置をする必要があると思います。
他人事ながら、関係各位の誠意あるご検討をお願いする次第です。