「働き方改革」実施後も、仕事の割り振りや評価の公平性の実現を目指すべき!

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働き方改革

働き方改革」によって、「裁量労働制」が導入されましたが、一般のサラリーマンの仕事については、相変わらず「労働時間」にとらわれた考え方・評価の仕方が依然としてあるように思います。

1.「働き方改革」とは

働き方改革は、「深刻な労働力不足」を背景に、「働き手を増やすこと」「出生率の向上」「労働生産性の向上」が課題となり、「長時間労働の解消」「非正規と正社員の格差是正」「高齢者の就労促進」を3つの柱とした改革です。

2019年4月からは「働き方改革関連法案」の一部が施行され、「罰則付きの時間外労働の上限規制」が始まりました。

2.サラリーマンの仕事のあり方

高度な専門職に限らず、一般のサラリーマンでも、本来は自分のミッションとして与えらえた仕事を効率よく仕上げれば、所定の勤務時間に関わらず、早く帰っても問題ないはずです。

私は一つの会社にしか勤めた経験がありませんので、一般論を語る資格はありませんが、私の経験では次のような問題がありました。

(1)付き合い残業の弊害

私は、仕事を手早く片付けて早く帰るのが正しいと思うのですが、定時に退出しようとすると白い目でみられました。

「怠け者の節句働き」ということわざがあります。これは「普段怠けている者に限って、休日に働き、あたかも自分は働き者のように周囲に思わせる者」のことです。

「尸位素餐(しいそさん)」という言葉もあります。何だか「四字熟語クイズ」に出て来そうな言葉ですが、「一定の地位にあるのに自分の職責を果たさず、無駄に給料をもらっていること。またそういう人」のことです。俗に言う「給料泥棒」ですね。

普段から、仕事のスケジュールをきちんと立てて、仕事をてきぱきと前倒しにこなしていれば、所定の退出時刻から逆算して仕事の段取りが出来るはずです。

しかし、夜遅くまで残っている人があたかも「勤勉」で、早く帰ろうとする人は「怠け者」とみなす悪習が長らく続いてきました。

私から見ると、残業をたくさんする人は、能率の悪い能力の低い人で、極論すれば「残業代泥棒」のように見えます。

(2)能力の高い人に仕事が集中する不公平の問題

上司は、全体の仕事を円滑に進めるため、積滞事務や急を要する難しい案件の処理を能力の高いベテランに割り振る傾向があります。荘子にも「能者多労(のうしゃたろう)」という言葉が出てきます。

これは、新人や不慣れな人、能力の低い人を教育・養成する時間が十分に取れないため、教育してもなかなか習得できないためなどいろいろ理由があります。

ただ、これが能力の高い人と能力の低い人との間に、理不尽な不公平を生んできた大きな問題です。

3.サラリーマンの評価の仕方

サラリーマンの評価について、一般論を言う資格はありませんが、私が以前から疑問に思っていることがあります。

(1)上司が、評価対象者の仕事の量と質(成果・出来栄え)を正確に把握しているか

(2)上司が、評価対象者の残業時間の多寡が何に起因するのか正確に把握しているか

(3)上司が、評価対象者のスタンドプレーやパフォーマンスに幻惑されていないか

(4)上司が、評価対象者の反対意見や苦言・提言を謙虚に受け入れる度量があるか

(5)上司が、評価対象者を個人的な好き嫌いで見てイエスマンを重用していないか

「働き方改革」を実施後も、「仕事の割り振りの公平性」や「人事評価の公平性」の実現をぜひ目指してほしいものです。