レジリエンスとはストレス社会に特に必要な能力!グリーンレジリエンスも紹介

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レジリエンス

最近、「レジリエンス」とか「グリーンレジリエンス」という言葉を耳にするようになりましたが、まだ一般にはなじみがないようです。

そこで今回は、これについて分かりやすくご紹介したいと思います。

1.「レジリエンス」とは

レジリエンスの高い人低い人

(1)レジリエンスの定義

「レジリエンス」(resilience)は、もともと「ストレス(stress)」とともに物理学の用語でした。「ストレス」は「外力による歪み」という意味で、「レジリエンス」は「外力に対して歪みを跳ね返す力」という意味です。

精神医学では、ボナノが「極度に不利な状況に直面しても、正常な平衡状態を維持できる能力」と定義しました。

心理学においては、「社会的ディスアドバンテージ(不利な立場)や、自分に不利な状況において、そのような状況に自己のライフタスク(課題)を対応させる個人の能力」と定義されています。

最近では命の安全が脅かされるような大規模な自然災害などが発生した場合や、事件に巻き込まれた場合に、強い精神的衝撃を受けたことが原因で、「PTSD」(心的外傷後ストレス障害)を発症する人が少なくありません。このような場合、10%の人がPTSDになっても90%の人はなりません。なる人とならない人の差が、「レジリエンス」の有無ないし強弱です。

(2)レジリエンスという概念が生まれたきっかけ

ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺行為「ホロコースト」で生まれた孤児への追跡調査がきっかけです。

元孤児の中には、過去のトラウマや恐怖の記憶から立ち直れず、生きる気力がなくなり不幸な生活を送っている人々がいる一方、トラウマを乗り越えて仕事に就き、幸せに生きている人たちもいることが判明しました。

逆境を乗り越えた人たちは、困難な状況に押しつぶされることなく、「状況に順応して生き抜く回復力」を持っていることがわかったということです。

(3)日本がレジリエンスを持つ国と認定された事例

それは2011年に発生した「東日本大震災」です。大地震や原子力発電所事故による災害に見舞われた直後、暴動やヒステリックな行動を起こさずに、しっかりと前を向き復興に全力を注ぐ日本人の姿勢があったからです。

震災直後にアメリカのタイム誌は、悲惨な状況下でも秩序と忍耐を失わない被災地の人々を取材して、「震災は日本人のレジリエンスを浮き彫りにした」と伝えています。

(4)レジリエンスが必要とされるビジネスパーソンとは

近年、レジリエンスという言葉は、心理学だけではなく、経営学や組織論、幸福学などにおいても広く使われるようになっています。

個人・組織ともに通用する「さまざまな環境・状況に対しても適応し、生き延びる力」として使われています。「リスク対応能力」「危機管理能力」とも言えます。

レジリエンスが特に必要なビジネスパーソンは次のような人です。

①仕事上でストレスを溜めやすい人

②変革が求められている業界や、顧客ニーズの変化が早い業界の人

③経営幹部候補者やグループリーダーなどの役職者の人

(5)レジリエンスの高い人の特徴

①物事をポジティブに捉える

②広い視野を持ち一喜一憂しない

③自分も他人も信頼している

④事実をきちんと受け止めて振り返る

2.「グリーンレジリエンス」とは

「グリーンレジリエンス」は、自然資本を有効活用し、産業振興と防災・減災を並行して進める活動です。

具体的な例としては、2016年10月に浜松市と三井住友海上火災保険との間で連携・協力協定が結ばれた「浜松版グリーンレジリエンス」があります。

これは浜松市の面積の7割を占める森林資源を生かした製材・建築関連産業の活性化と、森林の適正な整備による山間地の防災・減災を進めようというものです。

具体的な活動としては、浜松市の天竜美林で生産されるスギ・ヒノキを使ったFSC認証材について、三井住友海上火災保険のネットワークによって販路拡大を目指すことを計画しています。

「FSC認証」とは「環境にやさしい森林認証制度」です。「FSC(森林管理協議会)」(Forest Stewardship Council)は、国際的な森林認証を行う第三者機関で、「森林環境を適切に保全し」「地域の社会的な利益にかない」「経済的にも継続可能な」森林管理を推進することを目的としています。



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