蛸や蛤は虫でないのになぜ「虫偏」なのか?「虫偏」の漢字にまつわる面白い話

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蛸蛤

皆さんは「蛸(たこ)」や「蛤(はまぐり)」は虫(昆虫)でないのになぜ「虫偏」なのか不思議に思ったことはありませんか?

「気にしたこともない」という方が大半だとは思いますが、漢字好きの私には「ひっかかり」があって調べてみましたので、わかりやすくご紹介します。

1.「虫」という漢字の成り立ち

虫という漢字の成り立ち

「虫」は「象形文字」(ものの形をかたどって描かれた文字)です。「頭が大きくてグロテスクなまむし」の象形から、「まむし」、「むし」を意味する「虫」という漢字が成り立ちました。

つまり、「」はもともと蛇の象形文字で、本来はヘビ、特にマムシに代表される毒を持ったヘビを指しました。音読みは「」です。

ですから「蛇」や「蝮(まむし)」「蠍(さそり)」「蜥蜴(とかげ)」にも「虫」がついているわけです。その「虫」がやがて「水中に棲む小動物」をも表すようになり、「蛸」「蛤」「蜆(しじみ)」「蝦(えび)」「蟹(かに)」「蛙(かえる)」「蝌(おたまじゃくし)」などにも「虫」がつくようになったのです。

2.「蟲」という漢字の成り立ち

一方、「蟲」(「虫」の旧字)は、「会意文字」(既存の二つ以上の文字の組み合わせで出来た文字)です。「虫」を三つ集めて、多種類の小動物を表すことから、「むし」の意味で使われることになりました。

」という漢字は、もとは、人間を含めてすべての生物、生きとし生きるものを示す文字・概念で、こちらが本来「チュウ」と音読みする文字です。古文書においては「羽蟲」(鳥)・「毛蟲」(獣)・「鱗蟲」(魚および爬虫類)・「介蟲」(カメ、甲殻類および貝類)・「裸蟲」(ヒト)などという表現が登場します

このように「虫」と「蟲」はもともと別の漢字でしたが、いつの間にか「蟲」の略字として「虫」が用いられるようになり、それが日本でも中国でもやがて「むし」を意味する正規の漢字とされるようになったのです。

3.「虹」が「虫偏」になっている理由

虹という漢字の成り立ち

「虹」は「会意兼形声文字」(虫+工)です。

「頭が大きくてグロテスクな、まむし」の象形と「握る所のある、のみ又はさしがね」の象形(「工具」の意味ですが、ここでは「つらぬく」の意味)から、天空を貫くへび「にじ」を意味する「虹」という漢字が成り立ちました。

古代人は「にじ」の正体は「天に住む大蛇や竜」が作り出すものと考え、「山から山にわたる大きな」と考えていたようです。

今ならさしずめ「ブルーインパルスの飛行」といったところでしょうか?

ブルーインパルス



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